日本地球惑星科学連合2014年大会

講演情報

口頭発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-SD 宇宙開発・地球観測

[M-SD40_29PM2] 宇宙食と宇宙農業

2014年4月29日(火) 17:15 〜 18:06 312 (3F)

コンビーナ:*片山 直美(名古屋女子大学 家政学部 食物栄養学科)、座長:片山 直美(名古屋女子大学 家政学部 食物栄養学科)

18:00 〜 18:06

[MSD40-P01_PG] 市販されている災害食の朝食としての利用- 宇宙食としての利用を含めて

ポスター講演3分口頭発表枠

*梶原 聡美1脇田 麻里1高瀬 芳美1河合 美佳1林 嬉乃1小林 瑞希1片山 直美1 (1.名古屋女子大学)

キーワード:朝食, 市販されている災害食, 宇宙食

目的
現代社会において朝食の重要性は国の方針でも示されている。朝食を食べない人たちの原因の中に、簡単で、おいしく食べられるバランスの良いものが少ないとの意見がある。宇宙おいても長期滞在が可能となった現在、食事の重要性はさらに高まっている。やはり「おいしい」というこ とは重要である。そこで本研究は地上で市販されている長期間保存可能な食品について官能試験を行い、その結果をも とに、地上での朝食と、将来の宇宙食への利用を考えることを目的とした。
方法
 50名の女子大学生(20-21歳)に対して、自記式で朝食に関するアンケート調査を行った。また50名の女子大学生(20 - 21 歳)に対して、5 年間保存可能な市販されているご飯物(8 種類)を 試食させ、官能試験を行った。項目は「味」「香」「見た目」「量」「総合」であった。評価は 10 段階評価とし、自記式で 行った。市販品はマジックライス(サタケ社製)の「五目御飯」「エビピラフ」「しそわかめご飯」「ちらし寿司」「白飯」 「炒飯」「牛飯」「ドライカレー」をお湯で 15 分戻したものと水で60分戻したものを用いた。
結果
朝食は1品または2品の場合が多く、15分以内で食べ終わる場合がほとんどであった。
 味はほとんどの御飯で、水で戻したものよりも、お湯で戻したものの方がおいしいと答えた。「五目御飯」「ドライカレー」「牛飯」「エビピラフ」「ちらし寿司」「炒飯」「しそわかめご 飯」「白飯」の順に評価が高かった。
考察
 朝は忙しく時間がないため、短時間で作れるバランスのとれた食事が必要とされていた。今回の災害食は朝食として大変向いているといえる。
 味も香も「五目御飯」「ドライカレー」「牛飯」が上位を占めていた。日本以外の国の人々にも受け入れられる製品が高い評価であった。このことは今後のユニバーサルスペースフード作製に役立つと考える。お湯で戻して食べるフリー ズドライ方式の食品である今回のマジックライスは忙しい朝でも簡単においしく食べられる食事として用いることが可能であると考える。今後はおかずのフリーズドライ製品を官能試験し、食事としての組み合わせについても考えたい。