日本地球惑星科学連合2014年大会

講演情報

ポスター発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-TT 計測技術・研究手法

[M-TT44_2PO1] ソーシャルメディアと地球惑星科学

2014年5月2日(金) 16:15 〜 17:30 3階ポスター会場 (3F)

コンビーナ:*天野 一男(茨城大学理学部地球生命環境科学科)、小口 高(東京大学空間情報科学研究センター)、伊藤 昌毅(東京大学生産技術研究所)

16:15 〜 17:30

[MTT44-P02] Facebookを用いた茨城県北ジオパークワーキンググループの運営

*天野 一男1細井 淳2茨城大学 地質情報活用プロジェクト1 (1.茨城大学理学部、2.茨城大学大学院理工学研究科)

キーワード:SNS, ジオパーク, 茨城県北ジオパーク, facebook

背景
茨城県北ジオパークはこれまでソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を用い,不特定多数の人と双方向のコミュニケーションを通じた情報発信を,発足当初から多く行ってきた(齊藤ほか,2010;伊藤ほか,2011,2012;天野ほか,2012,2013).これらは主に外部へ向けた茨城県北ジオパークの魅力などの情報発信が目的であり,茨城県北ジオパークの関係者と非関係者のコミュニケーションである.一方で茨城県北ジオパーク関係者内でのSNSの活用はあまり行われてこなかった. 今回は,2013年度1年間の実績について分析し,報告する.
茨城県北ジオパーク推進協議会にはオブザーバーを含めて全10市町村が加入しており,その範囲は行政区分に基づけば約2100km2に及ぶ広域なジオパークである.そのため協議会の関連委員が一同に会しての意見交換が困難なことが多かった.そこでジオパーク事業を活発に展開するために,2012年9月に実務組織としてジオツアー,広報,商品開発,インタープリターの4つのワーキンググループ(WG)が設立された.これらのWGに容易な意見交換のツールとしてfacebookを導入した.
facebookにおけるWGの組織体制
WGはグループごとに若干異なるが,主に各自治体の適任者と運営委員長,事務局,各WGリーダー,委員長指名者から構成される.話し合いはメンバー全員で行われるが,その中でも自治体関係者は決定事項の遂行,運営委員長と事務局は活動の掌握と事務作業,各WG代表者がWG間における双方向の情報共有を行なっている.これに委員長指名者枠で茨城大学地質情報活用プロジェクトメンバーも参加しており,学術的なサポートを行っている.
facebookの機能とその活用方法
主なfacebookグループの機能と活用方法は以下の通りである.
・通常の投稿:WG全体への報告と簡単な議論.写真や図も載せられるので,具体的な話が可能である.
・選択肢付き質問:WGメンバーの意見を聞く.
・ファイル:議事録の記録,活動記録などを保存.ファイルをアップロードすることで,メンバー全員がいつでも見ることができる形で残すことができる.
・イベント:直接会って話し合いをする時などのイベントに招待し,出欠をとることができる.イベントの情報発信とその出欠の意思表示が簡単に行うことが可能である.
facebook上でのWGの現状
2013年,発足直後のWGの現状について,細井ほか(2013)が報告した.当時問題であった各WG間の連携については,各WG代表が全てのグループに加入するように変更された.発足直後,積極的なfacebookを用いた議論が行われているのはインタープリターWGのみであったが,2014年1月末現在,インタープリターWGの他にも,ジオツアーWG,商品開発WGが積極的に活用しコミュニケーションがとられるようになった.
その一方で,自治体の関係者の方が,年度更新と共に変わり,facebookを用いた意見交換活用の方法が,引き継がれないという問題が発生した.これはfacebookが個人アカウントで行うものであるためである.これについては今後の検討課題である.