日本地球惑星科学連合2014年大会

講演情報

インターナショナルセッション(口頭発表)

セッション記号 P (宇宙惑星科学) » P-EM 太陽地球系科学・宇宙電磁気学・宇宙環境

[P-EM09_29PM1] VarSITI - Variability of the Sun and Its Terrestrial Impact

2014年4月29日(火) 14:15 〜 16:00 501 (5F)

コンビーナ:*塩川 和夫(名古屋大学太陽地球環境研究所)、坂尾 太郎(独立行政法人宇宙航空研究開発機構 宇宙科学研究所 太陽系科学研究系)、廣岡 俊彦(九州大学大学院理学研究院地球惑星科学部門)、座長:鈴木 臣(名古屋大学太陽地球環境研究所)、江尻 省(国立極地研究所)

14:30 〜 14:45

[PEM09-37] ミリ波放射分光観測装置ネットワークによる中間圏大気組成分布の変動モニタリング

*長浜 智生1水野 亮1中島 拓1大山 博史1礒野 靖子1児島 康介1堤 雅基2中村 卓司2前澤 裕之3小川 英夫3 (1.名古屋大学太陽地球環境研究所、2.国立極地研究所、3.大阪府立大学)

キーワード:中間圏, 大気組成変動, ミリ波観測

中間圏の大気組成は太陽地球系環境の変動の影響を大きく受ける。例えば、高エネルギー粒子の地球大気への侵入により中間圏・下部熱圏の大気組成が変動することが観測され、また大気重力波の活動性の変化が気温変動を通じて大気組成に影響することが見出されている。このような地球内外の環境変動に伴う大気組成変動現象を把握しメカニズムを理解するために、名古屋大学STE研では高感度ミリ波超伝導受信機を搭載したミリ波放射分光観測装置ネットワークによるオゾンなどの中間圏大気微量分子の連続観測を開始した。これまでに3台のミリ波観測装置を南半球のチリ・アタカマ高地、アルゼンチン・リオガジェゴス市、南極・昭和基地に、また北海道・陸別町にも装置を設置して観測を進めている。特に、昭和基地においては250 GHz帯のミリ波分光観測により、オゾンとともに一酸化窒素(NO)の中間圏・熱圏でのカラム量を同時に計測しており、これまでにNOの季節変動と高エネルギー電子の侵入の影響と思われる突然増加現象を見出してきた。本発表では、ネットワーク観測の詳細とこれらの観測結果、今後の計画について報告する。