日本地球惑星科学連合2014年大会

講演情報

口頭発表

セッション記号 S (固体地球科学) » S-GD 測地学

[S-GD21_28AM1] 測地学一般

2014年4月28日(月) 09:00 〜 10:45 413 (4F)

コンビーナ:*高島 和宏(国土交通省国土地理院)、風間 卓仁(京都大学理学研究科)、座長:松尾 功二(京都大学 理学研究科)、古屋 智秋(国土交通省国土地理院)

09:00 〜 09:15

[SGD21-01] 神岡における長基線レーザーひずみ計の開発

*高森 昭光1新谷 昌人1森井 亙2内山 隆3大橋 正健3寺田 聡一4 (1.東京大学地震研究所、2.京都大学防災技術研究所、3.東京大学宇宙線研究所、4.産業技術総合研究所)

キーワード:レーザー干渉計, ひずみ計, 神岡

現在、東京大学宇宙線研究所を中心として、レーザー干渉計による重力波天文学の創設を目指す「KAGRA計画」が進められている。著者らはその一環として、岐阜県飛騨市の神岡鉱山地下トンネルに1.5 kmの基線長を持つレーザーひずみ計の建設に取り組んでいる(左図)。この規模の長基線レーザーひずみ計は国内初の取り組みであり、完成すれば世界最長クラスの観測装置となる。基線長を長くすることによって、従来の100 mクラスの装置よりもひずみ感度を10倍以上引き上げることが可能である。これによって、断層活動によるひずみの蓄積や地球内部振動のより詳細な観測が可能になるものと期待される。 ひずみ計の基本設計は従来の100 mクラスの装置と同様、ヨウ素の吸収線を利用した波長安定化レーザーを長さの基準とした非対称マイケルソン干渉計である(右図)。しかしながら、装置の規模が拡大したことによって、光学素子のサイズや精度に対して技術的要求はより困難なものとなる。本発表では、開発中の装置の概要と開発状況について報告する。