18:15 〜 19:30
[SMP49-P04] リチウム鉱床におけるリチウム存在形態について
キーワード:リチウム, 鉱床, 鉱物
リチウムを含む鉱床において、リチウム鉱物としては、リシア輝石・ペタライト・リシア雲母などが知られているが、今回検討したリチウム鉱床においては、これらの鉱物は含まれていない。そこで本研究では、X線粉末回折(XRD)およびエネルギー分散型分析装置付き操作型電子顕微鏡(SEM+EDS)を用いて分析した結果について発表する。
今回のリチウムを含む鉱床においては、大きく分けて、白色の部分と灰緑色の部分からなる。XRDの結果から、白色の部分には、主にSearlesite (NaBSiO5(OH)2)、Calcite (CaCO3)、Orthoclase (KAlSi3O8)からなり、リチウムを含む鉱物は見られない。一方、灰緑色の部分には、Calcite (CaCO3)、Orthoclase (KAlSi3O8)、Illite (K(Al,Mg,Fe)2(Si,Al)4O10)、Rozenite (FeSO4・4H2O)、Cryolitionite(Li3Na3Al2F12)が含まれている結果が得られた。様々な鉱物のピークが現れているため、明確にCryolitioniteが存在すると断言できないが、リチウム含有鉱物としてCryolitioniteが存在する可能性があることは示唆された。
次にSEM+EDSにより分析を行ったところ、白色部分において、10-100μm程度と粒子サイズの大きいものに、CalciteとOrthoclaseが見られ、それらの周囲にSealesiteが存在していた。緑灰色部分においては、10-30μm程度と粒子サイズの大きいものに、Orthoclase、Calcite、Illite、Rozeniteが見られ、それらの周囲に、1μm以下の微細粒子として見られるものが存在していた。EDSの分析においてLiの測定はできないが、この微細粒子の元素分析においてFが含まれていることが確認された。
以上の結果から、今回検討したリチウム含有鉱物はCryolitioniteであると推測した。
なお発表当日は、水ひ等により微細粒子だけを集めてXRD分析を行った結果など、Cryolitioniteの存在に向けた検討についても紹介を行う。
今回のリチウムを含む鉱床においては、大きく分けて、白色の部分と灰緑色の部分からなる。XRDの結果から、白色の部分には、主にSearlesite (NaBSiO5(OH)2)、Calcite (CaCO3)、Orthoclase (KAlSi3O8)からなり、リチウムを含む鉱物は見られない。一方、灰緑色の部分には、Calcite (CaCO3)、Orthoclase (KAlSi3O8)、Illite (K(Al,Mg,Fe)2(Si,Al)4O10)、Rozenite (FeSO4・4H2O)、Cryolitionite(Li3Na3Al2F12)が含まれている結果が得られた。様々な鉱物のピークが現れているため、明確にCryolitioniteが存在すると断言できないが、リチウム含有鉱物としてCryolitioniteが存在する可能性があることは示唆された。
次にSEM+EDSにより分析を行ったところ、白色部分において、10-100μm程度と粒子サイズの大きいものに、CalciteとOrthoclaseが見られ、それらの周囲にSealesiteが存在していた。緑灰色部分においては、10-30μm程度と粒子サイズの大きいものに、Orthoclase、Calcite、Illite、Rozeniteが見られ、それらの周囲に、1μm以下の微細粒子として見られるものが存在していた。EDSの分析においてLiの測定はできないが、この微細粒子の元素分析においてFが含まれていることが確認された。
以上の結果から、今回検討したリチウム含有鉱物はCryolitioniteであると推測した。
なお発表当日は、水ひ等により微細粒子だけを集めてXRD分析を行った結果など、Cryolitioniteの存在に向けた検討についても紹介を行う。