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[SSS24-01] 2013年4月13日淡路島M6.3地震の震源断層の構造解析
キーワード:2013年4月13日淡路島M6.3地震, 震源断層, 活断層, 山田断層(新称), 断層岩組織構造, 断層破砕帯
Mw5.8 (Mj 6.3)淡路島地震は、2013年4月13日5時33分ごろ、淡路島南西部で発生した。既存の地質資料や震源メカニズム解から、この地震は傾斜70度以上の高角逆断層型の未知の活断層により引き起こされたことが示された。しかし、地震後の調査により、震源周辺域にNW-SW走向で南西に高角な傾斜をなす断層(以下、山田断層とする)は、新しく発見された。空中写真や3D画像の判読と現地調査及び断層岩の組織構造解析から、以下のことが明らかになった。1)山田断層は、中生代花崗岩類と新生代大阪層群との地質境界に発達した線状地形に沿って観察される。2)断層破砕帯は、幅10cm以下(約1~5cm)の断層ガウジ層と幅100cm以下の断層角礫帯を含む断層コアとカタクレーサイトや割れ目を伴う幅10~50 mのダメージゾーンから構成される。3)断層剪断帯で発達するS-Cファブリックにより特徴づけられるフォリエーション及び層状構造及び断層条線から、南西側上がりの逆断層型の運動センスが示され、震源メカニズム解とも調和的である。4)この地震に伴った地割帯が山田断層沿いに所々現れた。以上の発見により、新しく認められた山田断層は活断層であり、2013年M6.3淡路島地震の震源断層である可能性が高いことが明らかにされた。従って、活断層及び古地震研究における断層モデルを再構築し、人口密度の高い淡路島の活断層による地震ハザードについて再評価する必要があると思われる。