日本地球惑星科学連合2014年大会

講演情報

口頭発表

セッション記号 S (固体地球科学) » S-TT 計測技術・研究手法

[S-TT58_30PM2] 空中からの地球計測とモニタリング

2014年4月30日(水) 16:15 〜 18:00 313 (3F)

コンビーナ:*楠本 成寿(富山大学大学院理工学研究部(理学))、大熊 茂雄(産業技術総合研究所地質情報研究部門)、光畑 裕司(独立行政法人 産業技術総合研究所)、小山 崇夫(東京大学地震研究所)、座長:光畑 裕司(独立行政法人 産業技術総合研究所)、楠本 成寿(富山大学大学院理工学研究部(理学))

17:45 〜 18:00

[STT58-P01_PG] L1正則化によるスパース推定法を用いた磁場3次元構造イメージング

ポスター講演3分口頭発表枠

*宇津木 充1 (1.京都大学大学院理学研究科)

キーワード:ポテンシャル, 地球磁場, 磁化構造, L1正則化法

近年、重力・磁場などのポテンシャルデータから3次元の地下構造を求める為の解析手法がいくつか提案されている。それらのうちにはスパースな解を求める為の制約を課した解析手法が用いられている(例えばPortniaguine and Zhdanov,1999、Silva et al.,2007)。一般に重力や磁場のポテンシャルデータから地下構造を求めた場合、その非一意性から滑らかな、従って実際の構造をぼかしたようなunfocusedな解が得られてしまう。上記の解析方法は、データを再現できるよりシンプルな解(即ち少ない非ゼロの説明変数)が得られるような制約を課し、結果解像度の高い解を得ようとするものである。ところで近年、Lasso(Tibshirani,1995)と呼ばれるスパース推定方が注目され機械学習、画像解析やゲノム情報解析などの分野で用いられている。この方法は線形回帰にL1罰則項を加えた罰則付き最適化を行うことで疎な(多くの係数が真に0となる)解を求めるための方法である。Lassoでは選択でき得る(非ゼロな)解の次元が観測データの次元以下に制約されるが、これにL2正則化項を加えp>>n問題にも適用できるようにしたのがElastic Net(Zou and Hastie,2005)である。本研究ではこうしたスパース推定法を磁化構造解析に適用した結果を報告する。