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[SSS02-04] 地震前後におけるアルゴフロートを用いた海洋物理データ収集の研究
キーワード:津波, 地震, 海中音波伝搬, アルゴシステム, 海洋物理データ, ビッグデータ
2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震は,東北から関東に及ぶ広大な地域に甚大な被害をもたらした。しかし,地震発生当時,震源域近海で海洋観測をしていた船舶は確認されておらず,測深などに必要な海中音速データをはじめ,水温や塩分のような海洋物理データは取得できていない。そこで,本研究では,海洋自動プロファイリングシステム(アルゴシステム)に注目した。現在、アルゴフロートは全世界に約3600台展開している。これにより,船舶や係留式ブイによる大掛かりな観測システムを使用することなく,地球的規模の海洋構造を即時的かつ容易に把握できるようになった。
本研究では,地震発生前後に震源域付近に展開していたアルゴデータ(水温,塩分,圧力)から,地震発生前後の海洋物理データの検出を試みた。その結果,巨大津波を伴った今回の地震において,地震発生後の海面付近では急激な水温変化が確認された。
さらに,同様の巨大津波を伴ったスマトラ島沖地震についても解析を行った。2005年に震源海域に展開していた2機のアルゴフロートからデータを取得した。その結果,津波発生後の数日間は,海洋物質的データが通常と異なるプロファイルを示すことが示唆された。これにより,突発的な海洋環境の変動に対して,アルゴシステムが有効的なデータベースの1つであることが示された。
本研究では,地震発生前後に震源域付近に展開していたアルゴデータ(水温,塩分,圧力)から,地震発生前後の海洋物理データの検出を試みた。その結果,巨大津波を伴った今回の地震において,地震発生後の海面付近では急激な水温変化が確認された。
さらに,同様の巨大津波を伴ったスマトラ島沖地震についても解析を行った。2005年に震源海域に展開していた2機のアルゴフロートからデータを取得した。その結果,津波発生後の数日間は,海洋物質的データが通常と異なるプロファイルを示すことが示唆された。これにより,突発的な海洋環境の変動に対して,アルゴシステムが有効的なデータベースの1つであることが示された。