11:00 〜 11:15
[PEM25-08] 野辺山強度偏波計による太陽電波長期観測
キーワード:太陽, 電波, 長期変動
太陽の長期モニタリング観測は太陽活動の変動を理解するための基礎情報である。一方、観測装置や装置を運用するプロジェクトには有限の寿命があり、約11年の太陽活動周期の変動を如何に均質的にモニタするかは極めて難しい課題である。野辺山強度偏波計(以下、偏波計)では、彩層上部からコロナにかけての太陽活動度の良い指標とされる、マイクロ波帯域の太陽電波観測が行われている。本研究では、偏波計のこれまでの観測を総括し、今後の長期観測について展望する。
偏波計は1951年に名古屋大学空電研究所(現太陽地球環境研究所)により豊川で最初の観測が始まった。その後、豊川と野辺山で観測周波数を増やしつつ、1994年に豊川の望遠鏡が野辺山に移されたことで、現在の1.0、2.0、3.75、9.4、17、35、80GHzの7周波数体制が出来上がった。偏波計は0.1秒の時間分解能を有し、フレアの研究に用いられることが多い。加えて、強度の較正方法は観測開始以来一貫しており、約6太陽周期に渡る連続観測は太陽活動の研究にも貴重な資料である。日々の観測は完全に自動化され、長期の継続観測に適している。加えて、研究者と技術者が協力し太陽活動や装置の状態を参照しつつ観測データを考証することで、均質で正確なデータの公開を可能にしている。偏波計に使われる全ての部品はリスト化され、可能な限りすべての部品に対して予備品が保存されている。トラブル発生時には、迅速に該当部分の部品を交換し、観測の欠損を最小限にしている。
太陽活動の指標として2.8GHz帯域(波長10.7cm)の電波強度F10.7が広く用いられている。偏波計の観測周波数は2.8GHz帯の周辺を広くカバーしており、太陽活動の変動やその地球環境への影響を評価するためにも有用なデータであると考えられる。
偏波計は1951年に名古屋大学空電研究所(現太陽地球環境研究所)により豊川で最初の観測が始まった。その後、豊川と野辺山で観測周波数を増やしつつ、1994年に豊川の望遠鏡が野辺山に移されたことで、現在の1.0、2.0、3.75、9.4、17、35、80GHzの7周波数体制が出来上がった。偏波計は0.1秒の時間分解能を有し、フレアの研究に用いられることが多い。加えて、強度の較正方法は観測開始以来一貫しており、約6太陽周期に渡る連続観測は太陽活動の研究にも貴重な資料である。日々の観測は完全に自動化され、長期の継続観測に適している。加えて、研究者と技術者が協力し太陽活動や装置の状態を参照しつつ観測データを考証することで、均質で正確なデータの公開を可能にしている。偏波計に使われる全ての部品はリスト化され、可能な限りすべての部品に対して予備品が保存されている。トラブル発生時には、迅速に該当部分の部品を交換し、観測の欠損を最小限にしている。
太陽活動の指標として2.8GHz帯域(波長10.7cm)の電波強度F10.7が広く用いられている。偏波計の観測周波数は2.8GHz帯の周辺を広くカバーしており、太陽活動の変動やその地球環境への影響を評価するためにも有用なデータであると考えられる。