日本地球惑星科学連合2015年大会

講演情報

口頭発表

セッション記号 H (地球人間圏科学) » H-CG 地球人間圏科学複合領域・一般

[H-CG36] 惑星と閉鎖生態系における生物のシステム―微生物からヒトまで

2015年5月24日(日) 14:15 〜 16:00 101B (1F)

コンビーナ:*富田ー横谷 香織(筑波大学大学院生命環境科学研究科)、小島 洋志(なし)、座長:富田ー横谷 香織(筑波大学大学院生命環境科学研究科)

15:36 〜 15:39

[HCG36-P03] 閉鎖生態系内で有効利用できる樹木株の作出と維持

ポスター講演3分口頭発表枠

*阿部 友亮1木村 駿太1加藤木 ひとみ1佐藤 誠吾1馬場 啓一2加藤 浩3鈴木 利貞4片山 健至4松本 麻子5富田-横谷 香織1 (1.筑波大学、2.京都大学、3.三重大学、4.香川大学、5.森林総合研究所)

キーワード:閉鎖生態系, 挿し木, サクラ, 有用樹木

樹木は地球生態系において、酸素の供給や二酸化炭素の固定の役割に加え、材料や機能性成分の利用など人間生活において多種多様な役割をはたしていることを考えると、人工の閉鎖生態系を構築する上でも重要な役割を担うと期待できる。我々は閉鎖生態系に樹木を導入する際、総合的に有用な樹木株を作出し、効率的に利用することを目指し、そのための準備研究を行っている。樹木は一般的に他家受粉を行うため、同種であっても、個体間で様々な機能が大きく異なる可能性があることから、挿し木や芽培養などの栄養繁殖法により増殖する手法を確立し、有用な個体の探索を行うことで、優良株を得られると考えている。現在、生物材料として乾燥や貧栄養に対して高い耐性を持つことが知られているマメザクラ(Prunus incisa)を閉鎖生態系内で行う実験のモデル樹木として提案し、優良株の探索と増殖・維持・管理について検討実験を行っているので報告する。