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[HDS27-03] 局所細分化適合格子法を用いた津波シミュレーション
キーワード:津波, シミュレーション, 局所細分化適合格子法, 多分木格子
津波シミュレーションを効率的に行う上で格子数の低減は有効な手段である。格子の大きさは津波の伝播速度に依存するため、津波の発生から遡上までの計算を行う場合、外洋部から沿岸部まで海底地形に応じた最適な格子間隔を設定し、それらを適切に接続する必要がある。多くの津波シミュレーションでは、格子間隔の異なる複数の領域を接続する手法としてネスティングが用いられているが、ネスティングに基づく津波シミュレーション手法では、一度の計算では特定の狭い領域しか計算できないため、東北地方太平洋沖地震のように非常に広範囲を襲う津波の場合には、対象領域を覆い尽くすために多数回の計算を行う必要がある。本研究では、局所細分化適合格子法(AMR:Adaptive Mesh Refinement法)による格子の最適化と並列計算を組み合わせ、効率的に高精度で広域のシミュレーションを可能とする手法について検討している。
格子細分化については、CFL条件(Courant-Friedrichs-Lewy Condition)に基づいて四分木構造格子、あるいは九分木構造格子を用いて細分化された局所細分化適合格子の自動生成を行っている。細分化においては既往研究[例えば、Popinet(2003)など]を参考とし、隣接するセル(四分木や九分木の集合体)では格子サイズが2段階以上変化しないことなどを条件としている。また、局所細分化適合格子を用いた二次元非線形長波津波計算では、差分法を採用している。現状では、シングルプロセスでの実行に対応しているが、今後は並列化することで更なる効率化を図ることを予定している。
格子細分化については、CFL条件(Courant-Friedrichs-Lewy Condition)に基づいて四分木構造格子、あるいは九分木構造格子を用いて細分化された局所細分化適合格子の自動生成を行っている。細分化においては既往研究[例えば、Popinet(2003)など]を参考とし、隣接するセル(四分木や九分木の集合体)では格子サイズが2段階以上変化しないことなどを条件としている。また、局所細分化適合格子を用いた二次元非線形長波津波計算では、差分法を採用している。現状では、シングルプロセスでの実行に対応しているが、今後は並列化することで更なる効率化を図ることを予定している。