日本地球惑星科学連合2016年大会

講演情報

口頭発表

セッション記号 A (大気水圏科学) » A-AS 大気科学・気象学・大気環境

[A-AS12] 大気化学

2016年5月25日(水) 15:30 〜 17:00 303 (3F)

コンビーナ:*入江 仁士(千葉大学環境リモートセンシング研究センター)、町田 敏暢(国立環境研究所)、谷本 浩志(国立環境研究所)、岩本 洋子(東京理科大学 理学部第一部)、座長:笹川 基樹(独立行政法人国立環境研究所)、Sasakawa Motoki(NIES National Institute of Environmental Studies)、松井 仁志(名古屋大学大学院環境学研究科)

16:30 〜 16:45

[AAS12-11] α-ピネンのオゾン分解で生成するSOAの揮発特性の測定と結果の解釈

*佐藤 圭1藤谷 雄二1猪俣 敏1森野 悠1田邊 潔1高見 昭憲1 (1.国立研究開発法人国立環境研究所)

キーワード:二次有機エアロゾル、不均一反応、オリゴマー生成

揮発性基底関数(VBS)モデルでは、二次有機エアロゾル(SOA)の収率曲線から評価した揮発特性が採用されている。VBSモデルを検証するため、収率曲線の測定からだけでなく、サーモデニューダー-AMSによる測定、LC-MSおよびPTR-MSによる組成分析、および外部希釈チャンバーによる測定からも乾燥条件下のα-ピネンのオゾン分解で生成するSOAの揮発特性を評価した。各測定手法から決定された揮発特性の誤差も評価した。サーモデニューダー-AMSによる加熱測定、組成分析および外部希釈チャンバー測定から評価された結果は、収率曲線の結果と比較してより低揮発性の有機物がSOA粒子中に存在することを示していた。乾燥条件下では、不均一反応によって粒子中に生成するオリゴマーの加熱特性および希釈特性がSOA粒子全体の特性に強く影響を及ぼしている可能性がある。