17:15 〜 18:30
[ACG22-P08] カラマツ林でのCO2フラックス長期観測から見る撹乱影響
キーワード:二酸化炭素、フラックス、撹乱、カラマツ、モニタリング
カラマツ林は将来的に温暖化の影響を強く受けると予想される北東ユーラシア高緯度域の北方林を代表する植生であり、気候変動に対する陸域生態系の応答予測に関して重要度の高い調査対象である。また国内においては、戦後を中心として本州中北部から北海道にかけて広い範囲でカラマツが植林されてきたが、国産材の需要の低迷により多くのカラマツ人工林は管理が充分に行われていない現状にある。CO2吸収源として森林を考える場合、カラマツ林の管理が炭素収支に与える影響を評価することは重要である。
こうした背景から国立環境研究所ではカラマツ林の炭素収支に注目し、気候変動に対する応答や管理状況の違いによる影響を評価するために、北海道大学と共同で国内の3つのカラマツ林においてCO2フラックスの長期観測を行っている。山梨県の富士北麓フラックス観測サイトにおいては樹齢約50年のカラマツ人工林で2006年から観測を実施しており、2014年には30%の強度で間伐を実施した。北海道の苫小牧フラックスリサーチサイトにおいては2000年から樹齢約40年のカラマツ人工林で観測を行っていたが、2004年9月の台風による被災により90%以上のカラマツが倒れ、その後の回復過程を観察している。北海道北部の天塩CC-Lagサイトにおいては、2001年から針広混交林において観測を開始し、2003年に皆伐を行いカラマツを植林した。観測期間中に3つのサイトはそれぞれ異なる撹乱を受けており、微気象学的フラックス観測やバイオマス調査により得られた結果を比較し紹介する予定である。
こうした背景から国立環境研究所ではカラマツ林の炭素収支に注目し、気候変動に対する応答や管理状況の違いによる影響を評価するために、北海道大学と共同で国内の3つのカラマツ林においてCO2フラックスの長期観測を行っている。山梨県の富士北麓フラックス観測サイトにおいては樹齢約50年のカラマツ人工林で2006年から観測を実施しており、2014年には30%の強度で間伐を実施した。北海道の苫小牧フラックスリサーチサイトにおいては2000年から樹齢約40年のカラマツ人工林で観測を行っていたが、2004年9月の台風による被災により90%以上のカラマツが倒れ、その後の回復過程を観察している。北海道北部の天塩CC-Lagサイトにおいては、2001年から針広混交林において観測を開始し、2003年に皆伐を行いカラマツを植林した。観測期間中に3つのサイトはそれぞれ異なる撹乱を受けており、微気象学的フラックス観測やバイオマス調査により得られた結果を比較し紹介する予定である。