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[HDS19-P03] 1741年渡島大島噴火に伴う地すべりモデル
キーワード:地すべり、津波、渡島大島
1741年に北海道渡島大島付近で発生した津波は, 渡島半島や津軽半島の日本海沿岸に大きな被害をもたらした. この津波は渡島大島の山体崩壊に伴う地すべりによって, 海域へ大量の土砂が流入することにより発生したと仮定し, 山体崩壊に伴う土砂移動の計算をおこなった. 渡島大島北側の海底地形調査データ(Satake and Kato, 2001)を用い, 山体崩壊堆積物の分布, 崩壊前の山体地形の推定, 崩壊堆積物の体積の再見積もりをおこなった. これらの見積もりをもとに, 地すべり・津波統合モデル(栁澤他, 2014)を用いて山体崩壊シミュレーションをおこなった. その結果, 計算による崩壊堆積物の分布と, 海底地形データから判読した崩壊堆積物の分布は, 比較的良い一致を示す. しかし詳細を見ると, 計算による崩壊堆積物の分布は, 判読した分布より下流側(北側)に大きく広がっており, 側方(特に西側)へは広がりが少ないことがわかった. また計算による崩壊堆積物の厚さも分布と同様, 判読した厚さより下流側(北側)に多くみられる. 今後, モデルパラメーターや崩壊前地形の調整などをおこない, 改良した地すべりモデルを用いて津波シミュレーションをおこない, 津波痕跡との比較をする.