日本地球惑星科学連合2016年大会

講演情報

ポスター発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-GI 地球科学一般・情報地球科学

[M-GI21] 情報地球惑星科学と大量データ処理

2016年5月24日(火) 17:15 〜 18:30 ポスター会場 (国際展示場 6ホール)

コンビーナ:*村田 健史(情報通信研究機構)、野々垣 進(国立研究開発法人 産業技術総合研究所 地質情報研究部門 情報地質研究グループ)、堀 智昭(名古屋大学宇宙地球環境研究所)、豊田 英司(気象庁予報部業務課)、寺薗 淳也(会津大学)、若林 真由美(基礎地盤コンサルタンツ株式会社)、堀之内 武(北海道大学地球環境科学研究院)、大竹 和生(気象庁気象大学校)

17:15 〜 18:30

[MGI21-P01] Simulation on spectral cross-calibration of NDVI from MODIS, ASTER, and Landsat 5-TM

*小畑 建太1吉岡 博貴2Miura Tomoaki3 (1.国立研究開発法人 産業技術総合研究所 地質調査総合センター 地質情報研究部門、2.愛知県立大学 情報科学部、3.ハワイ大学マノア校 環境資源学部)

キーワード:NDVI, Cross-calibration, MODIS

二酸化炭素の吸収源である陸域植生の時空間変動は,温暖化など地球規模の環境問題を理解する上で重要な事項の一つであり,これまでに陸域植生モニタリングなどを目的として多くの地球観測衛星が運用されてきた。例えば,1980年代から運用されている空間解像度30m のLandsatシリーズ(Landsat 5-TM、Landsat 7-ETMおよびLandsat 8-OLI)や1999年から観測を続けているASTER(空間解像度15m)やMODIS(空間解像度250m)を搭載したTerraが知られている。異なる世代に運用された衛星センサによる地球観測データを統合的に利用することで,数十年に渡り全球または局所的な植生変動の詳細な分析が可能となる。ところが,通常衛星センサごとに設計仕様(例えば波長応答関数)が異なり,センサ間の植生指数には系統的な相対誤差(波長依存性)が生じる。それにより,複数センサによる植生指数データを統一的なデータプロダクトとして扱うことが困難となる。筆者らはこれまでにAquaに搭載されたMODISとSuomi-NPPに搭載されたVIIRS(空間解像度375m)間に生じる植生指数の波長依存性を低減する手法(相互校正手法)を開発し,Climate Modeling Gridデータ(空間解像度0.05°)を用いてMODISとVIIRSによる植生指数(Enhanced Vegetation Index)データ統融合のための応用可能性を示した[Obata et al., Remote Sens., 8(1), 2016]。
本研究では15年以上に及ぶ観測実績を持つASTERおよびLandsat5-TMに着目し,MODISを基準とした植生指数(Normalized Difference Vegetation Index: NDVI)の相互校正シミュレーションを行う。EO-1 Hyperionによるハイパースペクトルの反射率データを用いて各センサによる反射率データをシミュレーションし,NDVIに関する波長依存性の評価と相互校正手法の応用を試みる。