[M-IS11] 津波堆積物

[MIS11-04] 磁気ファブリックから復元した3・11津波の挙動

*高清水 康博¹、羽鳥 祐香¹、卜部 厚志¹、加瀬 善洋²、林 圭一² (1.新潟大学、2.北海道立総合研究機構地質研究所)

キーワード：磁気ファブリク、津波堆積物、帯磁率異方性、3・11津波

磁気ファブリックの特徴から3・11津波の挙動を推定した．最初に，磁気ファブリックの有効性を検証するために，水路実験で現地（後述の小高地区）において採取した3・11津波堆積物を用いて平滑床を作成し，水路の流向と磁気ファブリックが一致することを確かめた．その上で，南相馬市小高地区において野外調査を行い，3・11津波堆積物の層相記載および磁気ファブリック解析用のキューブ試料を採取した．層相の特徴と磁気ファブリック解析の結果，3つのユニットに区分することができた．すなわち，ユニット1は遡上流から堆積したマッドクラストをよく含む中粒砂層，ユニット2は戻り流れからの堆積した平行葉理の発達した中粒砂層，そしてユニット3は津波終息時または津波後に滞水域で沈積した有機質シルト層であった．