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[MIS17-P27] 北東アラビア海から採取された海洋コアの有機物分析にもとづく古海洋学的研究
キーワード:アラビア海、有機物、酸素極小層、窒素同位体
現在のインド洋アラビア海は,世界でも有数の一次生産が豊富な海域であることが知られている.有機物の分解過程において,有光層より下層には溶存酸素極少層 (Oxygen Minimum Zone,以下OMZ)が層厚で存在している.これまでにアラビア海の海洋コアを用いて有機物分析をおこなった報告例は多くあるが,北東アラビア海域のOMZ影響下における報告例は少ない.そこで,本発表では,この海域から採取されたコア試料を用いて,とくに有機物の分析から第四紀後期の生物生産力の変動を含めた古海洋変動を復元することを目的とした.コア試料は,学術研究船「白鳳丸」KH-09-5次航海において,北東アラビア海(17°17'N, 69°04'E,水深3,500 m)から採取されたER-04試料(コア長 1,350 cm)を用いた.本研究では,海洋コア試料の81層準から,元素分析/同位体比質量分析計(EA/IRMS)を用いて,有機物含有量,δ13Corg.,δ15Norg.の測定をおこなった.それらの結果について報告する.