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[SVC47-P41] 薩摩硫黄島硫黄岳の硫黄チムニー形成機構
薩摩硫黄島の硫黄岳は,日本で最も活動的な火山の一つである。噴気孔の多くは,至る所で活発で,噴気孔周辺には多量の元素状硫黄が析出している。したがって,山の斜面の大部分は黄色である。さらに,900℃の非常に高温な噴気孔が山頂火口で観察され,このような高温噴気孔に接近できる珍しい場所である。本火山のもう一つの特徴として,噴気孔の上に元素状硫黄のみで作られたチムニーの存在が挙げられる。チムニーのいくつかは1mを超えて成長しており,そのような硫黄チムニーは,世界中でめったに報告されていない。本研究では,噴気孔上にある硫黄チムニーがいかに形成されたか探ることを目的とする。さらに,我々は,硫黄堆積物と噴気ガスの硫黄同位体組成をもとに,火山の物理化学的な状態について議論する。