13:45 〜 14:05
[AAS05-01] 東アジアにおける台風降水量
★招待講演
キーワード:台風、降水量
APHRODITE格子点データを用いて、東アジア域における台風降水量を調べた。ここで、台風降水量は台風中心から8度以内の格子点で評価した。台風の位置情報としては気象庁のベストトラックデータを用い、1981-2007年の平均台風降水量を議論した。年台風降水量が最も大きいのは、台湾東部、ルソン島西部、および南西日本の3地域であり、500mm/年以上の値を示している。その他の地域ではこれら3地域に較べ、大きな値は示さない。多くの地域では、東側が海に面している場所で台風降水量が多く、西側が面している場所では少なくなっているが、ルソン島だけで例外で、西側で台風降水量が顕著に多い。3地域では、日降水量の年最大値が200mm/日を超える場所もあり、台風による大雨ポテンシャルが高いことを示している。年台風降水量の全降水量に対する寄与率も調べた。寄与率が最も大きいのは台湾東部およびルソン島西部の35%であり、次いで日本では20%となっている。これら3地域では台風による大雨ポテンシャルが特に大きいと同時に、台風が重要な水資源であることが分かった。