[HCG24-P06] 千葉県屏風ヶ浦の上部更新統香取層基底にみられる複合シーケンス境界
キーワード:波食台、MIS 5c、MIS 5a、シーケンス境界
千葉県東部の海食崖である屏風ヶ浦は下部の鮮新統-更新統犬吠層群と上部の更新統香取層から構成される.香取層はこれまで明瞭な時代指標がなかったが,著者らは香取層の堆積相解析と年代調査を行い,その層序と形成過程を明らかにしている(中里ほか,2016など). 香取層の基底は犬吠層群との不整合面であり,侵食面上に層厚30cm以下の貝化石片を含む亜円礫の細礫~中礫混じりの砂礫層がみられる.侵食面直下の犬吠層群の泥岩中にはカモメガイ,ニオガイなどによる穿孔がみられ,波食台堆積物である.この上位は,内陸陸棚相,河口相および下部外浜相という異なる堆積相が認められる. また,テフラ調査およびOSL年代測定の結果からは,これらはMIS 5e?, 5c, 5aの堆積物であると考えられる.したがってこの固結した犬吠層群上の不整合面は,高周期堆積シーケンスの重複するシーケンス境界であると考えられる.
引用文献
中里裕臣・奈良正和・岡崎浩子・水野清秀・伊藤久敏 (2016) 関東平野東部,銚子地域におけるOn-Pm1とこれを覆う海成層. JpGU2016大会講演要旨, HQR15-P08.
引用文献
中里裕臣・奈良正和・岡崎浩子・水野清秀・伊藤久敏 (2016) 関東平野東部,銚子地域におけるOn-Pm1とこれを覆う海成層. JpGU2016大会講演要旨, HQR15-P08.