[SSS11-P04] 相模湾北部沿岸域における浅部地下構造
キーワード:反射法地震探査、浅部地下構造
相模湾北部の沿岸域は起伏に富む地形が広がっており, 台地や丘陵と低地の間を中心に多数の断層の存在が示唆されているが, その位置や構造の解釈には議論の余地がある. 我々は, 今まで十分な調査が行われていなかった金目川水系流域において, 伊勢原断層の南部構造と公所断層の北部構造の解明, および相模湾河口近傍に存在する沖積層崖の成因の解明を目指して, 2つの測線で2017年1月から2月にかけて浅部反射法探査を行った.
測線1は伊勢原断層と公所断層の間の断層空白領域を流れる大根川から鈴川沿いの東西に延びるサイクリングロード沿いに設定し, 総延長は2974mとした. この測線は中田・今泉編(2002)による伊勢原断層を南に延長した場所, 公所断層を北に延長した場所と交わる. 測線2は花水川河口の西約500mにある平塚市と大磯町の境界付近をスタート地点として花水川を越えて平塚ビーチパークまで2158mの海岸線上に設定した. 受振器は固有周波数28Hzの上下動ジオフォン(Geospace社製GS-20DM内蔵)を使用し, 測線1は合計1488点, 測線2は合計1030点に2m間隔で設置した. 波形は2秒間記録し, 収録にはテレメトリー型地震探査システムDSS-12(サンコーコンサルタント社製)と独立型探査システムGSX(Geospace社製)を使用した. 受振器は192点を同時に設置し, 48点ずつ展開移動して記録を収録した. 震源にはP波油圧インパクタ(JMI-200, JMI-400)を用い, 発震間隔は2m, 発震回数は各点10回を基本とした. 発震記録を垂直重合した波形を確認したところ、初動は測点の端までとどき, 両測線を通して、SN比の良い記録が得られていることがわかった.
予備的な解析として, Vp=1600 m/sを仮定してNMO補正後にCMP重合を行った結果, 両測線ともに往復走時約0.3秒まで顕著な反射波が検出された. 測線2において沖積層基底を表す往復走時約0.1秒付近の振幅は花水川河口から東に400m付近と1000m付近で走時が変わり, 構造境界を示している可能性がある. 今後解析をすすめ, ボーリングデータとの比較を行う予定である.
測線1は伊勢原断層と公所断層の間の断層空白領域を流れる大根川から鈴川沿いの東西に延びるサイクリングロード沿いに設定し, 総延長は2974mとした. この測線は中田・今泉編(2002)による伊勢原断層を南に延長した場所, 公所断層を北に延長した場所と交わる. 測線2は花水川河口の西約500mにある平塚市と大磯町の境界付近をスタート地点として花水川を越えて平塚ビーチパークまで2158mの海岸線上に設定した. 受振器は固有周波数28Hzの上下動ジオフォン(Geospace社製GS-20DM内蔵)を使用し, 測線1は合計1488点, 測線2は合計1030点に2m間隔で設置した. 波形は2秒間記録し, 収録にはテレメトリー型地震探査システムDSS-12(サンコーコンサルタント社製)と独立型探査システムGSX(Geospace社製)を使用した. 受振器は192点を同時に設置し, 48点ずつ展開移動して記録を収録した. 震源にはP波油圧インパクタ(JMI-200, JMI-400)を用い, 発震間隔は2m, 発震回数は各点10回を基本とした. 発震記録を垂直重合した波形を確認したところ、初動は測点の端までとどき, 両測線を通して、SN比の良い記録が得られていることがわかった.
予備的な解析として, Vp=1600 m/sを仮定してNMO補正後にCMP重合を行った結果, 両測線ともに往復走時約0.3秒まで顕著な反射波が検出された. 測線2において沖積層基底を表す往復走時約0.1秒付近の振幅は花水川河口から東に400m付近と1000m付近で走時が変わり, 構造境界を示している可能性がある. 今後解析をすすめ, ボーリングデータとの比較を行う予定である.