日本地球惑星科学連合2018年大会

講演情報

[JJ] 口頭発表

セッション記号 G (教育・アウトリーチ) » 教育・アウトリーチ

[G-05] 小・中・高等学校,大学の地球惑星科学教育

2018年5月20日(日) 15:30 〜 17:00 102 (幕張メッセ国際会議場 1F)

コンビーナ:畠山 正恒(聖光学院中学高等学校)、座長:丹羽 淑博畠山 正恒(聖光学院)

16:45 〜 17:00

[G05-12] 「みんなで作るバタフライダイアグラム」の高校地学連携授業での利用

*玉澤 春史1鴨部 麻衣1 (1.京都大学大学院理学研究科附属天文台)

キーワード:連携授業、高校地学、バタフライダイアグラム、アクディブラーニング

京都大学花山天文台では,2015 年より来台者参加型体験学習のコンテンツとして「みんなで作るバタフライダイアグラム」を行っている.学校単位での見学や一般公開などのイベントの際,来台者に太陽黒点の発生年月と緯度が記されたカードを一人ずつに配布,1 人1 人がシールを貼ることで11 年以上に及ぶ花山天文台の観測データを用いてグラフ完成させるものである(鴨部他,JpGU2015,G03-12).延べ1000 人以上におよぶ参加者による作業である一方,完成するまでには時間がかかり,後日に参加者へ全体像をみせる工夫が必要である.2018 年2 月,京都のある高校の2年生を対象に,花山天文台の職員と院生,高校教員によって,2時間を使って太陽研究の解説とともにバタフライダイアグラムの作成を行った.現代太陽物理学研究の外観ののち,紙面を分割しグループワークにより短時間で作成することで,完成したバタフライダイアグラムを参加者に見せ,考察をする連携授業を行った.高校地学のカリキュラムにあわせどのようにアレンジし,次期学習指導要領に盛り込まれる”主体的,対話的で深い学び”(いわゆるアクティブラーニング)の教材として活用することで,太陽についての深い学びを提供,さらに単なる作業でなく,その中から生徒たちはどのようなことを気づき,考えていくのかということを授業実践により検討していくことが今後の課題である.