[MIS17-P15] インド沿岸域ガスハイドレート層の高間隙率が示唆する高間隙水圧の発達
キーワード:高間隙水圧、ガスハイドレート、間隙率、透水係数、National Gas Hydrate Program Expedition 02、Krishna-Godavari Basin
National Gas Hydrate Program Expedition 02(NGHP Expedition 02)で実施された東インド沿岸のクリシュナ・ゴダバリ盆地(the Krishna–Godavari Basin)の4カ所の掘削サイトの間隙率-深度曲線を分析した結果、深部の間隙率は正規圧密曲線から予想される間隙率よりも高い値を示した。この高間隙率はおそらく高間隙水圧の発達によるものだと示唆される。高間隙水圧はガスハイドレート層の生成深度や厚さに影響を与えることから、ハイドレート層の資源評価をする上で非常に重要な要素となる。
コア試料を用いた圧密実験では、(浅部環境に相当する)低い有効圧では加圧密状態を示し、(深部環境相当の)高い有効圧では平衡圧密状態を示した。この結果は、コア試料が過去の最大埋没深度時の応力履歴をしっかりと記録していることを示唆している。一方、透水係数はいずれの掘削サイトにおいても非常に低い値を示し、有効圧0.5MPaから5MPaの変化に対して、10-17 ~ 10-18 m2 の値を示した。そのため、継続的な堆積物の供給に伴う上載岩圧の増加による間隙水圧の増加および、堆積物の遅い水理拡散速度が原因で高間隙水圧が発達したものと考えられる。
流路埋積堆積物サイト(the channel-filled site)と斜面堆積物サイト(the slope basin site)を比較すると、流路埋積堆積物サイトのほうが堆積物の圧密が進行し、推定した高間隙水圧の発達が小さかった。流路埋積堆積物サイトの堆積物は斜面堆積物サイトと比較して対して粒径がより大きいことから、比表面積が小さくかつ透水係数が大きく圧密が進行しやすい特徴を持つことが原因と考えられる。
本研究で推定した間隙率-深度データ、および圧密実験データは、一般的に使用されているAthy’s lawを一部修正した指数関数的減衰曲線の式で合致した。そのため、地下浅部の泥質堆積物の間隙率-深度曲線の推定には、この修正減衰曲線で一度評価することを推奨する。
コア試料を用いた圧密実験では、(浅部環境に相当する)低い有効圧では加圧密状態を示し、(深部環境相当の)高い有効圧では平衡圧密状態を示した。この結果は、コア試料が過去の最大埋没深度時の応力履歴をしっかりと記録していることを示唆している。一方、透水係数はいずれの掘削サイトにおいても非常に低い値を示し、有効圧0.5MPaから5MPaの変化に対して、10-17 ~ 10-18 m2 の値を示した。そのため、継続的な堆積物の供給に伴う上載岩圧の増加による間隙水圧の増加および、堆積物の遅い水理拡散速度が原因で高間隙水圧が発達したものと考えられる。
流路埋積堆積物サイト(the channel-filled site)と斜面堆積物サイト(the slope basin site)を比較すると、流路埋積堆積物サイトのほうが堆積物の圧密が進行し、推定した高間隙水圧の発達が小さかった。流路埋積堆積物サイトの堆積物は斜面堆積物サイトと比較して対して粒径がより大きいことから、比表面積が小さくかつ透水係数が大きく圧密が進行しやすい特徴を持つことが原因と考えられる。
本研究で推定した間隙率-深度データ、および圧密実験データは、一般的に使用されているAthy’s lawを一部修正した指数関数的減衰曲線の式で合致した。そのため、地下浅部の泥質堆積物の間隙率-深度曲線の推定には、この修正減衰曲線で一度評価することを推奨する。