[SCG61-P04] 駿河湾奥部富士川海底扇状地域における堆積状況
キーワード:駿河湾、富士川海底扇状地、サンドリッジ
駿河湾奥部には、富士川沖に広大な海底扇状地が発達している。この扇状地は南北方向18km、東西幅約18 kmであり、水深が増すに従い東西幅は狭くなり、南端は駿河トラフに連続し発達している。富士川沿岸域から水深1,300 mまでは、1300/11000mのほぼ一様な急斜面(水深が浅いところほど急)が広がっており、それ位深では傾斜は300/10000mと緩くなる。
扇状地斜面上水深500m以浅では、ほぼ南北方向に長軸を呈するリッジ状の高まりを数条確認することが出来る。扇状地西端にあるリッジ状地形は、南北方向5km幅2.5kmに渡り発達している。浅海部から深部に向かい、樹枝状に枝分かれした海脚が南北方向に発達している。各海脚末端部はやや北東-南西方向に軸を変え、比高を減じ消滅していくのが確認された。扇状地中央部に位置するリッジ状地形は、北西-南東方向に軸を有し、長さ2Km幅500m(最大幅)に渡って発達している。軸に直交するように尾根(海脚)が東西両側に確認されるが、西側の尾根の方が長く東側の尾根は発達状況が悪く非対称である。この他水深700m付近および水深1200m付近にもリッジ状の地形が確認されている。
富士川沖扇状地中央部付近のリッジ状地形周辺で行われた採泥では、頂上(水深100m)では不淘汰な円礫最頻値4.63φの砂質堆積物が採取され、末端部(水深330m)では不淘汰円礫と最頻値3.94φの砂質堆積物が採取され、末端ほど粒子が粗くなることが確認された。これらリッジ状地形は、富士川河川から供給された礫・砂質堆積物が、沖でいったん堆積した後、河川からの流れと共に発生した重力流により下方に発達したものと推定される。
富士川河口前面800m沖水深475mから深部方向に712m、800m、1268m、1400mとグラブ採泥器による底質採取+カメラ撮影を行った。結果表層堆積物は水深800mまでは最頻値1.71-1.95φの砂質堆積物からなり同時に多量の不淘汰円礫が採取された。水深1268m・1400m付近では10cm弱の柱状コアも採取され、細礫を含む細粒砂からなる数枚のラミナも観察された。以上より,富士川は駿河湾に対し大量の土砂を供給し,湾奥部の広範囲にわたって特殊な地形の形成や様々な底質等影響を及ぼしていると示唆される.
扇状地斜面上水深500m以浅では、ほぼ南北方向に長軸を呈するリッジ状の高まりを数条確認することが出来る。扇状地西端にあるリッジ状地形は、南北方向5km幅2.5kmに渡り発達している。浅海部から深部に向かい、樹枝状に枝分かれした海脚が南北方向に発達している。各海脚末端部はやや北東-南西方向に軸を変え、比高を減じ消滅していくのが確認された。扇状地中央部に位置するリッジ状地形は、北西-南東方向に軸を有し、長さ2Km幅500m(最大幅)に渡って発達している。軸に直交するように尾根(海脚)が東西両側に確認されるが、西側の尾根の方が長く東側の尾根は発達状況が悪く非対称である。この他水深700m付近および水深1200m付近にもリッジ状の地形が確認されている。
富士川沖扇状地中央部付近のリッジ状地形周辺で行われた採泥では、頂上(水深100m)では不淘汰な円礫最頻値4.63φの砂質堆積物が採取され、末端部(水深330m)では不淘汰円礫と最頻値3.94φの砂質堆積物が採取され、末端ほど粒子が粗くなることが確認された。これらリッジ状地形は、富士川河川から供給された礫・砂質堆積物が、沖でいったん堆積した後、河川からの流れと共に発生した重力流により下方に発達したものと推定される。
富士川河口前面800m沖水深475mから深部方向に712m、800m、1268m、1400mとグラブ採泥器による底質採取+カメラ撮影を行った。結果表層堆積物は水深800mまでは最頻値1.71-1.95φの砂質堆積物からなり同時に多量の不淘汰円礫が採取された。水深1268m・1400m付近では10cm弱の柱状コアも採取され、細礫を含む細粒砂からなる数枚のラミナも観察された。以上より,富士川は駿河湾に対し大量の土砂を供給し,湾奥部の広範囲にわたって特殊な地形の形成や様々な底質等影響を及ぼしていると示唆される.