日本地球惑星科学連合2018年大会

講演情報

[JJ] 口頭発表

セッション記号 U (ユニオン) » ユニオン

[U-07] FutureEarth-GRPsによる地球環境変化研究の統合

2018年5月20日(日) 15:30 〜 17:00 103 (幕張メッセ国際会議場 1F)

コンビーナ:石井 励一郎(総合地球環境学研究所)、安成 哲三(総合地球環境学研究所)、谷口 真人(総合地球環境学研究所、共同)、Hein Mallee(Research Institute for Humanity and Nature)、座長:石井 励一郎

16:30 〜 16:45

[U07-10] 地球大気化学国際協同研究計画 (IGAC):大気化学研究と国際連携

★招待講演

*谷本 浩志1 (1.国立環境研究所)

キーワード:IGAC、大気化学、基礎研究、持続可能性

「大気化学」と銘打った、我が国における化学的な大気の研究は、1989年の地球大気化学国際協同研究計画(IGAC)発足と時を同じくして開始され、その後も継続的に発展してきた。日本から提案または主体的に実施された地球規模の大気化学研究は、例えば東アジアにおける地域大気汚染研究、温室効果気体の高精度観測と循環の解析、オゾンの光分解に関する実験室的研究など幅広いテーマにわたる。平行して国内の大気化学者の組織化も行われ、近年では250名程度の研究者がコミュニティを形成している。発足から四半世紀を経て、野外観測、三次元化学輸送モデル、対流圏衛星観測などを統合的に駆使した研究が行われているほか、最近では大気化学と地球システム・社会システムに関する研究が活発になりつつある。今後、さらなる国際化はもとより、世界の大気化学研究をリードしていく活動・役割が日本の大気化学者に求められており、宇宙からの大気環境監視、大気組成とモンスーン研究、不均一反応研究などの研究がなされようとしている。