[PCG21-P17] 火星衛星探査計画における望遠カメラ(TENGOO)性能評価装置の開発
キーワード:火星、MMX、camera
火星にはフォボスとダイモスの二つの衛星が存在する。その起源については捕獲した原始小惑星である説と、火星の巨大衝突事象による破片が集積し形成された説の2つが存在する。この火星衛星の起源を明らかにするために、JAXAはフォボスからサンプルリターンを行う火星衛星探査計画(Martian Moon eXploration)を2024年に検討している。
この計画に搭載される望遠カメラ(Telescopic Nadir imager for Geomorphology, TENGOO)はフォボスの地形を撮像し、平坦な着陸地点や宇宙風化の影響が少ない地点を発見するという目的を持っている。この目的を果たすため、高度20kmでの観測において空間分解能が24cmとなるように、角度解像度が5.8urad/pix、MTF>0.3(ナイキスト周波数)と光学設計が行われた。この光学設計の段階で得られた性能が製造された際にも確保されているか評価する必要がある。従って本研究ではTENGOOの性能評価を行うために、平行光が入射したときの点像関数の広がりを十分な精度で求める。そのため平行光の角度広がりが11.6urad以下の平行光源を作成した。
またこの装置で得られるPSFの半値幅は、TENGOOでは約2x2画素となる。そのためサンプリング間隔が半値幅に対して広くなり、ガウスフィッティングによるPSF推定の誤差が大きくなる。そこで斜線状の光源によってLSFを測定し、複数のPSFを得ることでサンプリング間隔の補完を行った。
本発表では、これらの研究開発の成果を報告する。
この計画に搭載される望遠カメラ(Telescopic Nadir imager for Geomorphology, TENGOO)はフォボスの地形を撮像し、平坦な着陸地点や宇宙風化の影響が少ない地点を発見するという目的を持っている。この目的を果たすため、高度20kmでの観測において空間分解能が24cmとなるように、角度解像度が5.8urad/pix、MTF>0.3(ナイキスト周波数)と光学設計が行われた。この光学設計の段階で得られた性能が製造された際にも確保されているか評価する必要がある。従って本研究ではTENGOOの性能評価を行うために、平行光が入射したときの点像関数の広がりを十分な精度で求める。そのため平行光の角度広がりが11.6urad以下の平行光源を作成した。
またこの装置で得られるPSFの半値幅は、TENGOOでは約2x2画素となる。そのためサンプリング間隔が半値幅に対して広くなり、ガウスフィッティングによるPSF推定の誤差が大きくなる。そこで斜線状の光源によってLSFを測定し、複数のPSFを得ることでサンプリング間隔の補完を行った。
本発表では、これらの研究開発の成果を報告する。