[HDS14-P03] 決定木による2017年九州北部豪雨災害時の崩壊発生要因の解析
キーワード:2017年九州北部豪雨、崩壊、決定木
2017年7月の九州北部豪雨時の崩壊発生の要因について、決定木による解析を行った。国土地理院のオルソ写真から崩壊地を判読し、気象庁のレーダーアメダス解析雨量、10mDEMによる傾斜、地質(産業技術研究所のシームレス地質図)、福岡県の植生データと樹齢データとオーバーレイ解析を行い、PythonのScikit-learnモジュールを用いて崩壊発生に対する影響度を評価した。崩壊発生の分布を主に規定しているのは降雨量の分布であった。第2の要因は傾斜で、崩壊発生の閾値は降雨量とともに低下する傾向が見られた。第3の要因は地質で、花崗岩(花崗閃緑岩を含む)のエリアでは変成岩や第三紀の火山岩地域に比べて崩壊が発生しやすい傾向が見られた。樹齢は第4の要因であったが、降雨量が500mm以下のエリアにおいて顕著な影響が認められた。一方、樹種の影響は他の要因と比べて極めて小さいことが推定された。