[PAE20-P10] トランジット惑星観測用多色カメラMuSCAT1,2の2018年度の運用と成果
キーワード:トランジット系外惑星、TESS、系外惑星大気
MuSCATおよびMuSCAT2はトランジット系外惑星の観測を目的として開発した可視多バンド同時撮像装置である。MuSCATは国立天文台の岡山188cm望遠鏡向けに2014年に開発した装置で、可視3バンド(g, r, z_sバンド)で同時撮像が可能である。MuSCAT2はスペイン・カナリア諸島テイデ観測所のTCS1.52m望遠鏡向けに2017年に開発した装置で、可視4バンド(g, r, i, z_sバンド)での同時撮像が可能である。目指すサイエンスの一つは、2018年4月に打ち上げられた全天トランジット惑星探索衛星TESSで発見される惑星候補の発見確認およびその特徴付けである。
MuSCATは2018年度において、岡山188cm望遠鏡の運用体制が国立天文台による共同利用からユーザー主体の運用に替わる過渡期にあったことや、装置トラブルが重なったことなどの理由により、観測が出来ない期間が続いたが、2019年1月より、一月あたり1週間程度の観測を実施している。
MuSCAT2は2018年度において、カナリア天体物理学研究所(IAC)の共同研究者と協力し、250夜を越える夜数の観測を行った。また、観測の安定化およびリモート観測システムの改良を行い、観測者の負担を減らすとともに日本からでもスムーズに観測出来る体制を整えた。
TESSは打ち上げから最初の1年間は南天を探索しており、MuSCAT1,2で観測可能な惑星候補はまだ多くない。そのため、2018年度は主にKepler衛星による黄道面探索や地上のトランジット探索で発見された惑星候補の観測、および低密度惑星の大気観測などを実施した。
本講演では、2018年度のMuSCATおよびMuSCAT2の運用状況および、新たに得られた観測成果について紹介する。
MuSCATは2018年度において、岡山188cm望遠鏡の運用体制が国立天文台による共同利用からユーザー主体の運用に替わる過渡期にあったことや、装置トラブルが重なったことなどの理由により、観測が出来ない期間が続いたが、2019年1月より、一月あたり1週間程度の観測を実施している。
MuSCAT2は2018年度において、カナリア天体物理学研究所(IAC)の共同研究者と協力し、250夜を越える夜数の観測を行った。また、観測の安定化およびリモート観測システムの改良を行い、観測者の負担を減らすとともに日本からでもスムーズに観測出来る体制を整えた。
TESSは打ち上げから最初の1年間は南天を探索しており、MuSCAT1,2で観測可能な惑星候補はまだ多くない。そのため、2018年度は主にKepler衛星による黄道面探索や地上のトランジット探索で発見された惑星候補の観測、および低密度惑星の大気観測などを実施した。
本講演では、2018年度のMuSCATおよびMuSCAT2の運用状況および、新たに得られた観測成果について紹介する。