日本地球惑星科学連合2019年大会

講演情報

[E] ポスター発表

セッション記号 P (宇宙惑星科学) » P-PS 惑星科学

[P-PS03] Solar System Small Bodies: A New Frontier Arising Hayabusa 2, OSIRIS-REx and Other Projects

2019年5月29日(水) 15:30 〜 17:00 ポスター会場 (幕張メッセ国際展示場 8ホール)

コンビーナ:石黒 正晃(ソウル大学物理天文学科)、中本 泰史(東京工業大学)、安部 正真(宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究所)、Olivier S Barnouin(Johns Hopkins University Applied Physics Laboratory)

[PPS03-P02] MASCOTを用いたリュウグウ反射スペクトルの推定

*石田 茉莉花1天野 湖都1諸井 圭市1巽 瑛理2Tra-Mi Ho10亀田 真吾1杉田 精司2本田 理恵3諸田 智克4横田 康弘5神山 徹6鈴木 秀彦7山田 学8坂谷 尚哉5本田 親寿9早川 雅彦5吉岡 和夫2松岡 萌5長 勇一郎2澤田 弘崇5 (1.立教大学、2.東京大学、3.高知大学、4.名古屋大学、5.宇宙航空研究開発機構、6.産業技術総合研究所、7.明治大学、8.千葉工業大学、9.会津大学、10.DLR)

キーワード:はやぶさ2、ONC-T、MASCOT

小惑星探査機「はやぶさ2」は、C型小惑星「リュウグウ」からのサンプルリターンを目的とする探査機である。2018年6月27日、はやぶさ2は目標天体である小惑星リュウグウに到着し、現在も様々な観測が行われている。はやぶさ2には3つの光学航法カメラ(ONC)が搭載されており、そのうちの望遠カメラ(ONC-T)によって分光観測を行い、リュウグウ表面の反射スペクトルを取得した。これによってリュウグウ表面の物質分布や風化度合いなどを知ることができる。現在のONC-Tの感度はフラックスが既知の恒星を観測することで求められているが、不確定性が大きい。そこではやぶさ2に搭載されている小型ランダのMASCOTを用いてリュウグウの反射スペクトルを求める。
 MASCOTには広角カメラ(MASCAM)、分光顕微鏡(MicrOmega)、熱放射計(MARA)、磁力計(MASMAG)が搭載されており、リュウグウ表面の鉱物の組成や特徴などを調査することができる。MASCOT上面は白色で、はやぶさ2から切り離されてリュウグウ表面に着地後、ONC-Tでその白色面が撮像されている。また、MASCOT白色面と同じ塗料が塗られている反射プレートの反射率測定を行い、反射率の値を取得している。本発表では、撮像されたMASCOT白色面の信号値と、反射プレートの反射率の値を比較することでリュウグウの反射スペクトルを求め、その妥当性を評価した。