[SEM18-P07] 水月湖年縞堆積物に記録された最終氷期の地磁気エクスカーション
キーワード:地磁気エクスカーション
地磁気エクスカーションは通常の地磁気方向から大きく逸脱する、一般的に2000年未満の短い地磁気イベントである。相対古地磁気強度データスタックSint-800により、Brunhes期のエクスカーションは双極子磁場強度が50%以下に減少した時に起こることが明らかになった。しかし、過去の研究では地磁気強度の低下と関連しない可能性がある地磁気エクスカーションがいくつか報告されている。私たちは20kaの未発見の地磁気エクスカーションを探査するために、水月湖年縞堆積物の古地磁気分析を行った。
2014年に水月湖から掘削したFukui-SG14コアを分析した。2cm×2cm、1m長の重なったセクションとなっているLL-channel試料を用いて、深度900cm~2100cmまで深さ1cm(年代約14年)間隔で段階交流消磁による古地磁気分析を行った。852層準について消磁データの主成分分析を行い、仮想地磁気極(VGP)の位置を計算した。その結果、深度約1700cm~2000cmの間で、VGPの緯度が45°以下になる方向を含む一連の地磁気エクスカーションを3つ発見した。3つのエクスカーションを上位から順にA、B、C(仮称)とした。SG06年代モデルによる高解像度の対比に基づいたFukui-SG14の詳細な年代層序により、それぞれの中心年代(継続期間)は約15.3 SG062012 kyr BP(約370yr)、17.7 SG062012 kyr BP(約130yr)、19.4 SG062012 kyr BP(約380yr)であった。発見した地磁気エクスカーションの地磁気強度は減少していない。
地磁気エクスカーションの期間について段階熱消磁実験を行った。その結果、熱消磁実験の結果からも地磁気エクスカーションが見つかった。
IRM獲得実験、及び熱磁気分析の結果から、磁化を担う磁性鉱物はマグネタイトとグレイガイトであることが分かった。
2014年に水月湖から掘削したFukui-SG14コアを分析した。2cm×2cm、1m長の重なったセクションとなっているLL-channel試料を用いて、深度900cm~2100cmまで深さ1cm(年代約14年)間隔で段階交流消磁による古地磁気分析を行った。852層準について消磁データの主成分分析を行い、仮想地磁気極(VGP)の位置を計算した。その結果、深度約1700cm~2000cmの間で、VGPの緯度が45°以下になる方向を含む一連の地磁気エクスカーションを3つ発見した。3つのエクスカーションを上位から順にA、B、C(仮称)とした。SG06年代モデルによる高解像度の対比に基づいたFukui-SG14の詳細な年代層序により、それぞれの中心年代(継続期間)は約15.3 SG062012 kyr BP(約370yr)、17.7 SG062012 kyr BP(約130yr)、19.4 SG062012 kyr BP(約380yr)であった。発見した地磁気エクスカーションの地磁気強度は減少していない。
地磁気エクスカーションの期間について段階熱消磁実験を行った。その結果、熱消磁実験の結果からも地磁気エクスカーションが見つかった。
IRM獲得実験、及び熱磁気分析の結果から、磁化を担う磁性鉱物はマグネタイトとグレイガイトであることが分かった。