JpGU-AGU Joint Meeting 2020

講演情報

[J] ポスター発表

セッション記号 A (大気水圏科学) » A-OS 海洋科学・海洋環境

[A-OS18] 陸域と海域をつなぐ水循環と、沿岸域の海洋循環・物質循環

コンビーナ:木田 新一郎(九州大学・応用力学研究所)、田中 潔(東京大学)、山崎 大(東京大学生産技術研究所)、速水 祐一(佐賀大学)

[AOS18-P04] 日本沿岸域の植物プランクトンの季節変動について。

*島田 浩明1木田 新一郎2 (1.九州大学・総合理工学府、2.九州大学・応用力学研究所)

⽇本沿岸域で起こる植物プランクトンの季節変動を、2016 年から 2019 年にかけて気象 衛星ひまわり 8 号で観測されたクロロフィル a 濃度を⽤いて調べた。植物プランクトンブ ルームは海洋の⽣物⽣産を⽀える⼀⼤イベントである。植物プランクトンの発⽣速度は海 洋中の混合層の深さ、乱流の強さ、動物プランクトン量など様々な要因によって変化することが知られている。観測データから⽇本の沿岸域で 2 ⽉下旬から4⽉にかけて春季ブルームが起こること、そして 8 ⽉下旬から 10 ⽉にかけて秋季ブルームが発⽣していることが確 認できた。また、伊勢湾・駿河湾・釧路沖などでは年間を通して濃度が⾼くなっていた。沿岸域ごとの季節変動を調べると、緯度の⾼い海域ほど春季ブルームが遅れて発⽣すること、そして秋季ブルームが早く発⽣することが分かった。春季・秋季ブルームの発⽣時期 は年によって⼤きくばらつくことも分かった。今後、春季・秋季ブルームの発⽣要因についてより詳細に調べていく計画である。