[AOS27-04] 西部北太平洋域における亜表層クロロフィル極大層深度の経年変動
キーワード:北太平洋亜熱帯域、亜表層クロロフィル極大、経年変動
亜熱帯外洋域においては一次生産の大部分が亜表層クロロフィル極大層(SCM)で行われており、動物プランクトンから回遊魚に至る高次生態系の多くの生物がここでの有機物生産に依存している。SCMの深度は中層からの栄養塩供給と海面からの光合成有効放射のバランスにより、海域によって大きく変動しているが、経年的な変動については報告例が少ない。
本研究では2013年から2018年にかけて水産庁調査船開洋丸によって観測された東経131度線上のCTD-Chla連続データを用いて、同線上の北緯10度-25度帯におけるSCM深度の経年変動を調べた。SCMの深度は北緯20度以南では年によって160m~60mの範囲で大きく変動し、また緯度に対する変化パターンも年によって異なった。同一緯度においてSCMが存在する密度帯もsigmat=22.5からsigmat =24.3まで大きく変動しており、SCMの変化が海洋循環の変化に伴う等密度面深度の変化といった単純な要因だけでは決まっていない事を示唆している。
講演ではこうしたSCMの経年変動の詳細について述べるとともに、その変動要因について考察する。
本研究では2013年から2018年にかけて水産庁調査船開洋丸によって観測された東経131度線上のCTD-Chla連続データを用いて、同線上の北緯10度-25度帯におけるSCM深度の経年変動を調べた。SCMの深度は北緯20度以南では年によって160m~60mの範囲で大きく変動し、また緯度に対する変化パターンも年によって異なった。同一緯度においてSCMが存在する密度帯もsigmat=22.5からsigmat =24.3まで大きく変動しており、SCMの変化が海洋循環の変化に伴う等密度面深度の変化といった単純な要因だけでは決まっていない事を示唆している。
講演ではこうしたSCMの経年変動の詳細について述べるとともに、その変動要因について考察する。