JpGU-AGU Joint Meeting 2020

講演情報

[J] ポスター発表

セッション記号 A (大気水圏科学) » A-OS 海洋科学・海洋環境

[A-OS27] 海洋化学・生物学

コンビーナ:三角 和弘(電力中央研究所 環境科学研究所)、安中 さやか(国立研究開発法人 海洋研究開発機構)

[AOS27-P05] 海洋珪藻光透過性細胞外ポリマー粒子(TEP)のpH測定 強酸性とその意義

*赤木 右1伊藤 倫2石原 健3 (1.九州大学大学院理学研究院地球惑星科学、2.九州大学理学部、3.九州大学大学院理学研究院システム生命科学)

キーワード:珪藻、光透過性細胞外ポリマー粒子、pH

珪藻が分泌する光透過性細胞外ポリマー粒子(TEP)の意味について様々な議論がなされているが、珪藻それ自身への明確な役割については未だ不明である。TEPについて貧栄養条件では分泌量及び粘性が増加することが知られている。私たちは蛍光指示薬を用いてTEPのpHの測定を試みた。その結果、遊離したTEPは弱酸性を示したが、生きている珪藻は極めて低いpHを保っていることが分かった。また、TEPはケイ酸塩粒子と速やかに吸着することが分かった。このことは、珪藻が貧栄養条件下では積極的に懸濁したケイ酸塩粒子に栄養を求めていることを示唆する。本講演では、それを支持する様々な顕微鏡観察データを示す予定である。