[HSC07-07] マイクロバブルCO2圧入フィールドパイロット試験 -結果と評価-
キーワード:二酸化炭素地中貯留、マイクロバブル、フィールドテスト
CCS、CCUSでのCO2貯留効率向上を目的として、本研究ではマイクロバブル圧入技術の実用化を目指している。これまで、コア掃攻実験および実験を模擬したフローシミュレーションなど室内実験を中心にマイクロバブル適用効果の検証やそのメカニズム検討、また、マイクロバブル圧入ツール開発を進めてきたが、2019年度はこれまでの研究を踏まえ、フィールドでのマイクロバブル圧入技術の検証のため、国内油田の一部を使用してパイロット試験を実施した。
試験フィールドは秋田県の申川油田である。対象油田の油層は砂と泥が互いに層を成しており、垂直方向の不均質性が高い。油層深度は約900mであり、圧入CO2は超臨界状態となる。試験手法はHuff’n Puff法を適用し、10日間のCO2圧入および圧入後の7日間のフローバック(産出)試験から、圧入・産出量、レート、圧力などを計測し、その挙動を確認した。また、同一坑井でマイクロバブルでのCO2圧入と通常のCO2圧入の2つの試験を通じて、フィールドでのツールの機能性やマイクロバブル圧入効果を検証した。
マイクロバブル圧入ツールの機能性の点では、実用時の経済性や利便性を考慮し、特殊フィルターを通じて坑内でマイクロバブルを発生させ、スリックラインやワイヤーラインにてツールを坑内に着脱できる方式としたが、今回のフィールド試験を通じ容易にツールを着脱でき、安定的にマイクロバブルを圧入できる機能を有していることが確認された。
フィールドでのマイクロバブル圧入効果の点では、CO2圧入挙動を比較すると、マイクロバブル圧入では平均圧入レートが2.1t/D、累計圧入量が20.1t、通常圧入では平均圧入レートが0.56t、累計圧入量が5.8tと同じ10日間の圧入でマイクロバブル圧入では圧入量が増加した。圧入指数はマイクロバブル圧入では0.36t/D/MPa、通常圧入では0.09t/D/MPaとなり、マイクロバブル圧入でのCO2圧入性向上が示唆された。また、フローバック後の貯留層内のCO2貯留率を比較すると、マイクロバブル圧入では80.2%、通常圧入では62.5%とマイクロバブル圧入で貯留率が高くなり、貯留性向上が示唆された。
謝辞:本研究の成果は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託業務の結果得られたものです。また、本研究の基礎となるマイクロバブル技術は東京ガス株式会社とRITEとの共同研究成果です。深く謝意を表します。
試験フィールドは秋田県の申川油田である。対象油田の油層は砂と泥が互いに層を成しており、垂直方向の不均質性が高い。油層深度は約900mであり、圧入CO2は超臨界状態となる。試験手法はHuff’n Puff法を適用し、10日間のCO2圧入および圧入後の7日間のフローバック(産出)試験から、圧入・産出量、レート、圧力などを計測し、その挙動を確認した。また、同一坑井でマイクロバブルでのCO2圧入と通常のCO2圧入の2つの試験を通じて、フィールドでのツールの機能性やマイクロバブル圧入効果を検証した。
マイクロバブル圧入ツールの機能性の点では、実用時の経済性や利便性を考慮し、特殊フィルターを通じて坑内でマイクロバブルを発生させ、スリックラインやワイヤーラインにてツールを坑内に着脱できる方式としたが、今回のフィールド試験を通じ容易にツールを着脱でき、安定的にマイクロバブルを圧入できる機能を有していることが確認された。
フィールドでのマイクロバブル圧入効果の点では、CO2圧入挙動を比較すると、マイクロバブル圧入では平均圧入レートが2.1t/D、累計圧入量が20.1t、通常圧入では平均圧入レートが0.56t、累計圧入量が5.8tと同じ10日間の圧入でマイクロバブル圧入では圧入量が増加した。圧入指数はマイクロバブル圧入では0.36t/D/MPa、通常圧入では0.09t/D/MPaとなり、マイクロバブル圧入でのCO2圧入性向上が示唆された。また、フローバック後の貯留層内のCO2貯留率を比較すると、マイクロバブル圧入では80.2%、通常圧入では62.5%とマイクロバブル圧入で貯留率が高くなり、貯留性向上が示唆された。
謝辞:本研究の成果は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託業務の結果得られたものです。また、本研究の基礎となるマイクロバブル技術は東京ガス株式会社とRITEとの共同研究成果です。深く謝意を表します。