JpGU-AGU Joint Meeting 2020

講演情報

[E] 口頭発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-IS ジョイント

[M-IS15] 南大洋・南極氷床が駆動する全球気候変動

コンビーナ:関 宰(北海道大学低温科学研究所)、岡 顕(東京大学大気海洋研究所)、野木 義史(国立極地研究所)、Robin Elizabeth Bell(Lamont Doherty Earth Observatory)

[MIS15-09] 南極底層水と全球海洋子午面循環

★招待講演

*勝又 勝郎1 (1.JAMSTEC)

キーワード:南極底層水、船舶観測、子午面循環

南極沿岸のポリニヤで冬季に冷却された海水は高密度水となり、周囲の上部周極深層水と混合しながら大陸斜面を下り南極底層水となる。過去には観測データの不足ゆえに変動が知られていなかった南極底層水は、1980 年以降の船舶観測で体積減少・低塩化という十年規模の変化を示していることが分かってきた。この変化を含め、全球を数千年スケールでめぐる海洋子午面循環における南極底層水の役割を概説する。セッション名とも関連するが子午面循環の「駆動」という概念の諸問題も議論する。2018/19 および 2019/20 シーズンの南極底層水の船舶観測で明らかになった最新の南極底層水の変化・形成過程に関するデータを速報する。