JpGU-AGU Joint Meeting 2020

講演情報

[J] 口頭発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-IS ジョイント

[M-IS24] 山の科学

コンビーナ:鈴木 啓助(信州大学山の環境研究センター)、苅谷 愛彦(専修大学文学部環境地理学科)、佐々木 明彦(国士舘大学文学部史学地理学科 地理・環境コース)、奈良間 千之(新潟大学理学部理学科)

[MIS24-17] 上高地,梓川におけるインターバル撮影カメラ画像を用いた洪水時の地形変化の解析

*島津 弘1 (1.立正大学地球環境科学部地理学科)

キーワード:地形変化、河床、洪水、インターバル撮影カメラ、梓川、日本アルプス

上高地の梓川は幅の広い谷底を流れる礫床網状河川である.年に数回洪水が起こり、1年から3年に1回起こる満水時に流路位置が大きく変わるような地形変化が起こる.2011年から2015年に河道を撮影するインターバル撮影カメラを設置し, 15分から30分間隔で撮影した.このカメラでとらえられた出水時の前後で何回かの流路位置の変化をともなう地形変化が生じた.その画像の判読から、水面下で起こった地形変化を推定した.その結果,水位が上昇する過程で,既存の流路上では堆積や侵食が起こり,水面下の流路地形の位置や幅がわずかに変化した.満水になった頃に,元の分岐流路をたどって新たな主流路が開削されたことが推定された.減水期以降は多くの水が新たな主流路を流れるようになった.満水まで至らないような出水の場合,既存の流路がわずかに移動し,側方侵食を起こした.