[MZZ56-06] 原発震災裁判における地球科学的証拠の認定ー科学技術社会論による検証
キーワード:地震本部、長期評価の信頼度、蓋然性
原発賠償民事裁判,東京電力経営陣刑事裁判における地球科学的証拠の検討のされ方を検証する。
東電刑事裁判判決(2019年9月19日東京地裁)では,経営陣が津波可能性を認識(予見)していた事実が認定されたといってよい。しかし,地震本部の長期評価は根拠が弱く信頼できないとして,対策を先送りした経営判断は有罪にあたらないとした。では,日本海溝北緯38.1度より南側福島県沖の津波地震発生可能性を切り捨てた経営陣,地裁判決の判断の信頼性は高いといえるのだろうか。東電幹部が切り捨てた,蓋然性の大きさを検討すれば,科学論的にどれだけの誤りが生じていたのか,検討可能になる。
地震本部の長期評価に付された「信頼度」とは,科学技術社会論的にどういう意味をもちえるのだろうか。
原発賠償民事裁判での地震学者ら証言とともに検討する。
東電刑事裁判判決(2019年9月19日東京地裁)では,経営陣が津波可能性を認識(予見)していた事実が認定されたといってよい。しかし,地震本部の長期評価は根拠が弱く信頼できないとして,対策を先送りした経営判断は有罪にあたらないとした。では,日本海溝北緯38.1度より南側福島県沖の津波地震発生可能性を切り捨てた経営陣,地裁判決の判断の信頼性は高いといえるのだろうか。東電幹部が切り捨てた,蓋然性の大きさを検討すれば,科学論的にどれだけの誤りが生じていたのか,検討可能になる。
地震本部の長期評価に付された「信頼度」とは,科学技術社会論的にどういう意味をもちえるのだろうか。
原発賠償民事裁判での地震学者ら証言とともに検討する。