JpGU-AGU Joint Meeting 2020

講演情報

[E] ポスター発表

セッション記号 P (宇宙惑星科学) » P-EM 太陽地球系科学・宇宙電磁気学・宇宙環境

[P-EM18] 太陽地球系結合過程の研究基盤形成

コンビーナ:山本 衛(京都大学生存圏研究所)、小川 泰信(国立極地研究所)、野澤 悟徳(名古屋大学宇宙地球環境研究所)、吉川 顕正(九州大学大学院理学研究院地球惑星科学部門)

[PEM18-P05] 赤道大気レーダーによる2019年12月の金環日食時の電離圏観測

*高木 理絵子1横山 竜宏1山本 衛1穂積 コンニャナット2 (1.京都大学生存圏研究所、2.情報通信研究機構)

キーワード:電離圏、赤道大気レーダー、日食

地球の大気の高度約80km以上の領域は電離圏と呼ばれ、分子や原子が一部電離した状態で存在している。電子密度は高度や時間、場所によって異なり、電離圏を通過する電波の遅延や屈折が発生し、衛星通信障害やGPS測位精度低下の原因となるため、電子密度分布を正確に把握し予測することが求められている。日食は、昼間に太陽の前を月が通過することで日照量が低下し、電子密度分布に影響を与えることが知られている。本研究では、2019年12月26日の東南アジア付近における金環日食中の電離圏観測データの解析を行った。インドネシア共和国西スマトラ州の赤道上にある赤道大気レーダーではE領域を集中的に観測し、また、東南アジア地域に展開されているイオノゾンデ観測結果との比較を行った。日食前後の日には明瞭な150kmエコーが観測されたが、日食当日には観測されなかった。一方、E領域からのエコーには、日食の影響とみられるエコー強度とドップラー速度の変動が見られた。