JpGU-AGU Joint Meeting 2020

講演情報

[E] ポスター発表

セッション記号 P (宇宙惑星科学) » P-PS 惑星科学

[P-PS01] Outer Solar System Exploration Today, and Tomorrow

コンビーナ:木村 淳(大阪大学)、Kunio M. Sayanagi(Hampton University)、土屋 史紀(東北大学大学院理学研究科惑星プラズマ・大気研究センター)、Steven Douglas Vance(NASA Jet Propulsion Laboratory, California Institute of Technology)

[PPS01-P06] 木星型惑星における対流抑制 : NH3とH2SによるNH4SH生成反応の場合

*杉山 耕一朗1中島 健介2倉本 圭3林 祥介4 (1.松江工業高等専門学校、2.九州大学、3.北海道大学、4.神戸大学)

キーワード:木星型惑星大気、雲対流、数値計算

木星型惑星大気では,H2O,NH3,CH4などの主成分よりも分子量の大きい成分の凝結が対流運動を抑制すると考えられている(Guillot、1995).上記の成分の凝縮によって生じる雲に加えて,NH3とH2Sの化学反応によって生じるNH4SHの形成が重要な雲形成プロセスとして予測されている.化学反応は、凝結と同様に,主成分よりも分子量の大きい大気成分を消費するため, NH4SHの生成も対流を抑制すると予想される.しかし,抑制の程度や,対流を本当に抑制できるかどうかについてはまだ調査されていない.

本研究では,まず熱化学平衡の枠組みにおいてNH4SHの形成に伴う対流抑制を調べる.次に,得られた対流抑制の基準と雲対流モデル(Sugiyama et al 2009; 2011; 2014)を用いて,NH4SH形成による対流抑制が現れると考えられるパラメタ範囲において対流構造を調べる.