[PPS08-P12] 赤外分光計データを用いた火星におけるダストの光学的厚さの推測
キーワード:火星、畳み込みニューラルネットワーク、深層学習、MGS/MOC、MGS/TES
火星におけるダストヘイズの発生要因・動きを詳細に把握するには, 数10[km]~数100[km]のスケールで火星地表面のダスト分布を入手する必要がある.火星地表面の可視画像データは存在するが,ダストの光学的厚さ(Dust Optical Depth, DOD)は可視画像からは取得出来ず,DODが小さいダストヘイズは雲と区別がつかないほどである.そのため赤外分光計で取得したDODの実測値が必要であるが,これは大変狭い視野でしか取得出来ておらず,ダストの動きを把握するには不十分である.そのため本研究ではConvolutional Neural Network(CNN)を用い,赤外分光計によって観測されたDODを教師データとし,周辺領域の可視画像の模様から各画素のDODを推定した.
まず,DODは小さい値のデータが殆どを占めており大変不均衡であったため, 観測値の一定間隔ごとに同数ずつデータを取り出してCNNモデルを訓練した.このモデルのvalidation lossは0.148であった.ここで,予測したDODは画像の局所的な明るさに依存していたため,モデルに入力するパッチをそれぞれ正規化することで改善を試みた.その結果,validation lossは対処前の0.148から0.181となり予測精度が低下したが,DODの予測値が画像の明るさに依存する問題は改善させることができた.
データオーグメンテーションやモデル構造の複雑化によりCNNモデルの改善を図った結果を報告する.
まず,DODは小さい値のデータが殆どを占めており大変不均衡であったため, 観測値の一定間隔ごとに同数ずつデータを取り出してCNNモデルを訓練した.このモデルのvalidation lossは0.148であった.ここで,予測したDODは画像の局所的な明るさに依存していたため,モデルに入力するパッチをそれぞれ正規化することで改善を試みた.その結果,validation lossは対処前の0.148から0.181となり予測精度が低下したが,DODの予測値が画像の明るさに依存する問題は改善させることができた.
データオーグメンテーションやモデル構造の複雑化によりCNNモデルの改善を図った結果を報告する.