日本地球惑星科学連合2021年大会

講演情報

[E] ポスター発表

セッション記号 A (大気水圏科学) » A-CG 大気海洋・環境科学複合領域・一般

[A-CG31] 航空機・無人機観測による地球惑星科学の推進

2021年6月3日(木) 17:15 〜 18:30 Ch.06

コンビーナ:高橋 暢宏(名古屋大学 宇宙地球環境研究所)、小池 真(東京大学大学院 理学系研究科 地球惑星科学専攻)、町田 敏暢(国立環境研究所)、篠田 太郎(名古屋大学宇宙地球環境研究所)

17:15 〜 18:30

[ACG31-P01] 高等学校における生徒操縦による地球科学探究のためのドローン技術と、効果的な環境調査教育に向けての適用

*中村 亮1 (1.宮城県利府高等学校)

キーワード:ドローン技術、地球科学教育、探究型学習、環境教育

地球のすがたを研究者のみならず一般の人間がその性質を大局的にとらえることは、地球の大きさをエラトステネスがその想像を膨らませて奇跡的にとらえたことに代表されるように簡単ではない。それはこれからの科学を担う若手にとってはなおさらその傾向が強い。20世紀の最後になって小型無人機(ドローン)が一般人にも安価にいきわたるようになり、地球科学への関心やそのリサーチの方法が爆発的に進む可能性を見せてきたことを使い、若手の10代を対象にした学校教育の場でどうその可能性を伸ばせるか、社会距離を保つという特殊な世界情勢を活用して実践できた内容を紹介する。
(1)高校の探究活動における、生徒のドローン操縦訓練
  ・小型無人機等飛行禁止法・国土交通省による規制条件の学習
   DPJによる教材を用い、操縦士検定3級の学習を行った。
  ・対面飛行訓練
   上空の風によるぶれを意識させつつスムーズな運航をプロポ・視認ともに確認させて撮影を含め行った。
   今後訓練生徒に地域や学校行事などの空撮を行わせさらに慣れさせる予定である。
(2)海上における遠距離採水活動
  2018年より海洋教育の一環として松島湾内を中心にした海水の塩分モニタリング活動を行っている。
(3)ドローン撮像および空撮アプリを用いた地上の状態の統計処理
  空撮画像より植生・土壌分布の地図作り支援を試みている。ドローン関連アプリケーションの使用(予定)で反射能や緑被率などを統計処理させ、将来的には土壌条件と大気状態の相関を考察できればと考えている。