日本地球惑星科学連合2021年大会

講演情報

[J] 口頭発表

セッション記号 A (大気水圏科学) » A-OS 海洋科学・海洋環境

[A-OS16] 全球・海盆規模海洋観測システムの現状、研究成果と将来展望

2021年6月5日(土) 15:30 〜 17:00 Ch.07 (Zoom会場07)

コンビーナ:細田 滋毅(国立研究開発法人海洋研究開発機構)、増田 周平(海洋研究開発機構)、藤井 陽介(気象庁気象研究所)、藤木 徹一(国立研究開発法人 海洋研究開発機構)、座長:増田 周平(海洋研究開発機構)、藤井 陽介(気象庁気象研究所)、藤木 徹一(国立研究開発法人 海洋研究開発機構)、細田 滋毅(国立研究開発法人海洋研究開発機構)

15:35 〜 15:55

[AOS16-02] 生物地球化学アルゴ:意義と課題

★招待講演

*石井 雅男1 (1.気象庁気象研究所)

キーワード:生物地球化学アルゴ、GO-SHIP、海洋酸性化、貧酸素化、海洋観測ネットワーク

2020年10月末、アメリカではNSFが、水温、塩分に加えて、酸素、pH、硝酸塩、クロロフィル、懸濁粒子、下方放射照度の各センサーを搭載した生物地球化学アルゴ(BGCアルゴ)を、今後、世界の海に500台展開する計画(GO-BGC)に5300万ドルを拠出ことを発表した。国内でも、科研費新学術領域「変わりゆく気候系における中緯度大気海洋相互作用hotspot」のサブ課題A2-5「ハイブリッド海洋観測:黒潮続流域の循環変動とその大気・生物地球化学への影響」において、2021年2月から、酸素センサーを(一部はpHセンサーも)搭載したアルゴフロートによる観測が、亜熱帯モード水の形成期・分布域において開始される。
この発表では、BGC-Argoによる酸素観測やpH観測が、海洋の貧酸素化や炭素循環・海洋酸性化などの生物地球化学的調査にもたらす成果への期待と、データ品質評価における課題について述べ、GO-SHIPなど観測船による海洋観測ネットワークやArgo、グライダーなどの観測ネットワークのネットワーク化の必要性に言及する。