日本地球惑星科学連合2021年大会

講演情報

[J] ポスター発表

セッション記号 A (大気水圏科学) » A-OS 海洋科学・海洋環境

[A-OS19] 海洋物理学一般

2021年6月5日(土) 17:15 〜 18:30 Ch.06

コンビーナ:川合 義美(国立研究開発法人海洋研究開発機構 地球環境部門 海洋観測研究センター)、北出 裕二郎(東京海洋大学大学院海洋科学技術研究科)

17:15 〜 18:30

[AOS19-P04] 北太平洋亜熱帯循環の南北方向の熱輸送 ーARMOR3Dによる解析ー

*深海 雪奈1、植原 量行1 (1.東海大学院海洋学研究科海洋学専攻)

キーワード:熱輸送、亜熱帯循環

海洋は大気に比べて熱的慣性が大きいため,海洋内部の熱輸送を理解することは,気候変動の理解にとって非常に重要である.本研究では,水深5500mまでの観測データに基づく海洋3次元データセットである,ARMOR3D(European CommissionのCOPERNICUS計画)を用いて,海洋の南北熱輸送量を算出したものである.まず,ARMOR3Dの物理量として使用できる海面基準の絶対地衡流と,水温・塩分から最下層を無流面とした力学計算による相対地衡流を計算し,それぞれの南北体積輸送量および熱輸送量を計算した.北太平洋の北緯25度線を横切る輸送量は,2018年の1年平均値として相対地衡流による北向きの体積輸送量57.2 Sv,熱輸送量1.8 PW,絶対地衡流による北向きの体積輸送量は126.3 Sv,熱輸送量は2.8 PWであった.講演時には,各海盆のそれぞれの輸送量の時間変化について議論する予定である.