日本地球惑星科学連合2021年大会

講演情報

[J] 口頭発表

セッション記号 S (固体地球科学) » S-GD 測地学

[S-GD01] 測地学・GGOS

2021年6月4日(金) 10:45 〜 12:15 Ch.22 (Zoom会場22)

コンビーナ:松尾 功二(国土地理院)、横田 裕輔(東京大学生産技術研究所)、大坪 俊通(一橋大学)、座長:中島 正寛(国土交通省国土地理院)、伊東 優治(東京大学地震研究所)

11:15 〜 11:30

[SGD01-09] 新潟地方GEONET観測点の上下変動(2)

*島田 誠一1、伊藤 有加1、愛知 正温1、関 剛夢2、徳永 朋祥1 (1.東京大学大学院新領域創成科学研究科、2.東京大学工学部システム創成学科)

キーワード:新潟地方、上下変動、GNSS、GEONET

新潟地方の上下変動については,2018年測地学会講演会「新潟地方GEONET観測点の上下成分」及び2019年測地学会講演会「消雪用地下水利用による新潟地方の上下変動の特徴と第四紀の古環境」において,2011年東日本大地震の余効変動に起因する隆起・沈降変動,主に消雪用地下水利用に起因する年周上下変動,観測点によって異なる地下水利用によるsecularな沈降変動,消雪用地下水汲み上げに起因する上下変動の観測点毎の違いが帯水層やその上部の地質に依存している可能性,などを報告してきた.その後の研究により,新潟地方の上下変動においては,冬期の消雪のための地下水汲み上げによる地盤沈降のほか,観測点や観測年によっては,夏期の農業用と考えられる地下水汲み上げに起因する沈降現象も見られることがわかったので報告する.また,2020年12月~2021年2月にかけての豪雪による消雪用地下水汲み上げのため,最近約10年間には見られなかった顕著な地盤沈下が見られたので,その特徴について,いままでの冬期の沈降変動との比較をしながら,あわせて紹介する.