日本地球惑星科学連合2022年大会

講演情報

[J] 口頭発表

セッション記号 G (教育・アウトリーチ) » 教育・アウトリーチ

[G-02] 地震火山地質こどもサマースクールのこれまでとこれから

2022年5月22日(日) 09:00 〜 10:30 104 (幕張メッセ国際会議場)

コンビーナ:柴田 伊廣(文化庁文化財第二課天然記念物部門)、コンビーナ:松原 誠(防災科学技術研究所)、横山 光(北翔大学)、コンビーナ:松田 達生(株式会社 工学気象研究所)、座長:柴田 伊廣(文化庁文化財第二課天然記念物部門)、横山 光(北翔大学)

10:15 〜 10:30

[G02-06] 講師役などを務めた86人の研究者アンケートから

*中川 和之1柴田 伊廣2 (1.時事通信社解説委員、2.文化庁文化財第二課天然記念物部門)

キーワード:対話、アウトリーチ、防災教育、学会

日本地震学会と日本火山学会が合同で1999年から開始し、2011年以降は日本地質学会も加わって、ほぼ毎年実施されてきた地震火山地質こどもサマースクールの特徴は、開催地の地球科学に関して、その地を語るに相応しい第一線の研究者が参画していることである。この23年間で、大学や研究所のいわゆる職業研究者86人が、講師などとして参加しているが、このうち50人は、1回だけの参加である。
 現在は公募によって地元要望に基づいて開催地が決まっており、扱う地域や切り口が異なるからでもあるが、アウトリーチが得意な研究者だけが関わっているわけではないことも特徴で、それが参加人数の多さにも表れている。
 企画運営のコアとなっている3学会運営委員会のメンバーが、その地に最も詳しい専門家と議論しながら準備する濃厚な教育プログラムは、たった1日2日の参加する子どもたちにとって、その後の進路を考えるきっかけになるなど、子どもたちに影響を与えていたことは、2009年に行った参加者アンケートで分かっている。
 今回は、地球科学の基礎的な知識がほぼない小学生から高校生までの異年代がチームとなって、分からないこともたくさんある開催地の大地のなぞ解きと人の暮らしの関わりの読み解くプログラムを、専門家の立場でサポートした研究者らが、このサマースクールについてどう考え、自身が何を得たのか、他のアウトリーチイベントとの違いや、学術コミュニティが開催する意義などについて、予備調査に基づいて設計して実施したアンケート結果を報告する。