日本地球惑星科学連合2022年大会

講演情報

[J] 口頭発表

セッション記号 H (地球人間圏科学) » H-CG 地球人間圏科学複合領域・一般

[H-CG25] 堆積・侵食・地形発達プロセスから読み取る地球表層環境変動

2022年5月22日(日) 09:00 〜 10:30 202 (幕張メッセ国際会議場)

コンビーナ:清家 弘治(産業技術総合研究所・地質調査総合センター)、コンビーナ:池田 昌之(東京大学)、成瀬 元(京都大学大学院理学研究科)、コンビーナ:高柳 栄子(東北大学大学院理学研究科地学専攻)、座長:清家 弘治(産業技術総合研究所・地質調査総合センター)、成瀬 元(京都大学大学院理学研究科)

09:20 〜 09:35

[HCG25-02] ベトナム南部・メコンデルタの完新世海陸分布変化に伴う波浪営力の変動:数値モデルによる推定

*上原 克人1 (1.九州大学)

キーワード:完新世、メコンデルタ、波浪、数値シミュレーション

波浪は海岸付近の浸食や堆積、物質輸送の形で地形変化をもたらす主要な営力であるが、長期的な地形の変化は逆に波浪環境の変動をもたらしていた可能性が高い。本研究では、完新世の地形発達に伴い、沿岸地形が潮汐卓越型から波浪卓越型へ移行したベトナム南部のメコンデルタを対象に、過去1万年の地形変化が引き起こす波浪場の変動を数値実験により推定し、地形と波浪の相互作用を検証することを目的とする。波浪の推算にあたっては、各年代の海陸分布を反映させた領域気象モデルを駆動させて海上風を推定することで、百キロ以上に及ぶ海岸線の移動の効果をより詳細に見積もっている。発表時には、数値実験結果と現地の地形発達過程との対比についても示す予定である。