日本地球惑星科学連合2022年大会

講演情報

[J] 口頭発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-IS ジョイント

[M-IS11] ジオパーク

2022年5月22日(日) 15:30 〜 17:00 302 (幕張メッセ国際会議場)

コンビーナ:尾方 隆幸(琉球大学大学院理工学研究科)、コンビーナ:青木 賢人(金沢大学地域創造学類)、田所 敬一(名古屋大学地震火山研究センター)、コンビーナ:松原 典孝(兵庫県立大学大学院 地域資源マネジメント研究科)、座長:大野 希一(鳥海山・飛島ジオパーク推進協議会事務局)、道家 涼介(神奈川県温泉地学研究所)、松原 典孝(兵庫県立大学大学院 地域資源マネジメント研究科)

16:15 〜 16:30

[MIS11-04] 日本ジオツーリズム協会の設立経緯と活動内容

★招待講演

*福島 大輔1 (1.NPO法人桜島ミュージアム)

キーワード:ジオパーク、ジオツーリズム、ジオガイド

日本ジオツーリズム協会は2021年6月に設立した任意団体である。
設立のきっかけは、ジオパークオンライン&ガイド勉強会というオンラインツアーとセミナーを組みわせたイベントを開催するにあたり、主催団体としてそれにふさわしい団体名で実施しようというものだった。もともとこのイベントは、Geo-Bizというプロのジオガイドを中心としたグループが企画したもので、Geo-Bizの設立は2018年の6月である。プロのガイド同士の交流と情報交換を行い、ガイドを中心としたビジネスを確立させ、地球と共存する持続可能な社会の実現を目指すというミッションのもと活動を続けていた。活動を進めていく中で、多様なメンバーが持つスキルを集めることで、ガイドの養成講座やコンテンツの販売などができることを確信し、団体名を日本ジオツーリズム協会と改め、試験的にセミナーを実施しようと企画を進めていた。しかし、2020年からのコロナ禍において、グループの活動はおろか、それぞれの仕事も停滞してしまった。
この状況を打破しようとオンラインで話し合いを進める中で出て来たアイデアがジオパークオンライン&ガイド勉強会である。これまで実際にジオパークを訪れ、現地のガイドさんのプログラムを体験し、ガイド同士の交流と情報交換していたイベントをオンラインで実施しようという発想の転換である。
ジオパークオンライン&ガイド勉強会は、全国で活躍するジオガイドがオンラインツアーを行う第1部と、そのオンラインツアーの内容についてガイド同士でTORE理論をベースにグループディスカッションを行う第2部の2部構成で実施している。TORE理論とは、近年インタープリテーションの分野で取り入れられているもので、T(Thematic)テーマがある、O(Organized)構成されている、R(Relevant)参加者と関連付けられている、E(Enjoyable)楽しめる、の4つの要素が伝わる技術として重要であることを提唱したものでる。このジオパークオンライン&ガイド勉強会は、2021年7月から毎月1回開催し、2022年6月まで全12回を実施予定である。
今後は、改めて主体的・積極的に活動に参画するメンバーを募集し、メンバーの中から偶発的に様々なプロジェクトが立ち上がるような共創(コ・クリエーション)の場を作っていきたいと考えている。現在、動きつつあるプロジェクトとしては、ガイドのスキルアップに関する動画配信またはテキストベースのコンテンツ配信、オンラインでの対話の場である「ジオ酒場」などがある。