日本地球惑星科学連合2022年大会

講演情報

[J] ポスター発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-IS ジョイント

[M-IS23] 火山噴煙・積乱雲のモデリングと観測

2022年6月3日(金) 11:00 〜 13:00 オンラインポスターZoom会場 (31) (Ch.31)

コンビーナ:佐藤 英一(気象研究所)、コンビーナ:前野 深(東京大学地震研究所)、前坂 剛(防災科学技術研究所)、コンビーナ:常松 佳恵(山形大学)、座長:佐藤 英一(気象研究所)、前野 深(東京大学地震研究所)、前坂 剛(防災科学技術研究所)、常松 佳恵(山形大学)

11:00 〜 13:00

[MIS23-P04] 海底火山噴火に伴って発生した雷について

*佐藤 英一1 (1.気象研究所)

キーワード:火山噴火、リモートセンシング、火山雷、海底火山

2021年には福徳岡ノ場、2022年にはフンガトンガ・フンガハアパイ火山で大規模噴火が発生した。これらは共に離島周辺における海底火山であったため、現地観測による情報が少ない。そのため、雷観測データから現場で何が起こっていたのかについて考察した。
使用したのはWorld Wide Lightning Location Network(WWLLN)のデータで、世界中の大学や研究機関で運営されている雷観測ネットワークである。WWLLNは長距離に渡って伝搬するVLFと呼ばれる周波数帯(3-30GHz)を使っているため、地球上の全てのエリアをカバーしているが、ピーク電流の比較的大きな雷だけをターゲットとしている。
福徳岡ノ場噴火については、衛星画像で見ると噴煙が風下方向に流れる、いわゆるテーパリングクラウドのような形状をしており、雷もこの噴煙に沿った形で発生していた。トンガ噴火については、噴煙が傘型噴煙の発達に伴い、雷も同心円上に発生していた。その後、最初のステージで発生した雷の円の内側で新たに雷が発生していた。雷データから、トンガ噴火の規模は福徳岡ノ場噴火と比べて大きかったと推測される。