日本地球惑星科学連合2022年大会

講演情報

[J] 口頭発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-ZZ その他

[M-ZZ49] 人新世の地球システム論:環境・都市・社会

2022年5月27日(金) 10:45 〜 12:15 101 (幕張メッセ国際会議場)

コンビーナ:石川 正弘(横浜国立大学大学院環境情報研究院)、コンビーナ:山本 伸次(横浜国立大学大学院環境情報研究院)、コンビーナ:高橋 幸弘(北海道大学・大学院理学院・宇宙理学専攻)、コンビーナ:原田 尚美(国立研究開発法人海洋研究開発機構)、座長:原田 尚美(国立研究開発法人海洋研究開発機構)、山本 伸次(横浜国立大学大学院環境情報研究院)

12:00 〜 12:15

[MZZ49-06] リモートセンシングでさぐる人間活動と自然環境の関係

*高橋 幸弘1 (1.北海道大学・大学院理学院・宇宙理学専攻)

キーワード:リモートセンシング、人間活動、自然環境

人間活動と自然環境の関係を俯瞰的に捉える上で、広域を短時間に走査できる、リモートセンシングは欠かすことのできない手段のひとつである。これまでは宇宙機関など国の機関が運用する大型衛星や、有人航空機を使った撮影が主な手段であったが、近年は重さが50kg以下の超小型衛星や、充電池で動く小型のドローンなどが出現し、環境監視の方法は大きな転換期を迎えている。50kgの衛星は、大型のものに比べてコストが1/100以下になるだけでなく、開発期間が数年以下と従来の宇宙開発の1/5―1/10で、最新の技術を迅速に取り込み、それを多数展開することが可能になっている。搭載される撮像装置も小型化が進み、大型衛星でも困難な反射スペクトルの高解像度撮影も可能になってきた。カメラを目標に向けて撮影する技術の確立によって、都市部など特定地域を高頻度で観測したり、危険性の高いゲリラ豪雨の原因となる積乱雲の立体観測なども実用性がみえてきた。本発表では、こうした新しいリモートセンシングを用いた、大気・海洋・河川の汚染や都市気候の観測の可能性について議論する。