日本地球惑星科学連合2022年大会

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[O-08] 高校生ポスター発表O08-P021~P40

2022年5月29日(日) 13:45 〜 15:15 オンラインポスターZoom会場 (2) (Ch.02)

13:45 〜 15:15

[O08-P36] 魚類の生命活動を活発にする土質の要件

*劔持 燈1、*伊藤 杏1、橋本 星南1、*小野寺 花恋1 (1.宮城県利府高等学校)


キーワード:魚類の活動度、水棲生物、水環境

動物はさまざまなイオンの循環の中で生きている。特に水中で生活する水棲生物にとっては各種イオンの挙動を調べることで生物が生きやすい環境の条件を見つけることが出来ると考えた。なかでも生物はNa・CaとともにP・PO4も多く活用している。また水中環境は温度やpHの変化も著しく、水底での砂利や土質もそれらのイオンの循環に影響を及ぼしている。そのため水底での砂利や土質が水中のイオン組成にどのように影響し生物がより活発に活動するのか調査を行った。
 行った実験は閉鎖環境の水槽でさまざまな土質や温度環境管理下で、魚類(朱分金・コメット)を底石をゼオライト・火山転石などケイ酸塩のバリエーションを変えて継続観察し、岩石のある環境が魚類とともにどのような影響が現れるかを調べた。その結果、ゼオライトを底土として調査を行うとゼオライトを600g敷くと魚類生息中のNaが劇的に増加し、pHは弱塩基の8.0付近に収束した。
 現在、ゼオライトともに玉石砂利・火山転石などと比較を行っているが、火山転石を含め表面の微細な凹凸のあるものが比較的リン酸やNa量の排泄を手助けして魚類の活動を活発にしているようである。
 これらのことから、水棲生物がどのような底石の土質をふくめたさまざまな条件下で活発に活動し水産資源としての豊かな漁場をつくるのか考えてみたい。